目黒の高級マンションで10数億円以上の窃盗事件 内部事情知る者の犯行か 小川泰平氏が指摘

 東京・目黒区の高級マンションでダイヤモンドや貴金属など被害総額10数億円以上が盗まれた多額窃盗事件について、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は27日、当サイトの取材に対し、内部の事情を知っている者による犯行と指摘した。

 今月20日、このマンションから110番通報を受けて駆けつけた目黒署員が確認したところ、会社経営者が住む部屋からダイヤモンドや貴金属類などが盗まれていた。被害総額は10数億円相当にのぼるとみられている。同署では複数の人物による窃盗事件とみている。

 小川氏は「被害のあった日は、家人が海外旅行で留守だった。被害者が不在である日を狙っており、内部事情を知っている者による犯行と考えられる」と推測。さらに「コンシェルジュがいるような超高級マンションですからセキュリティも万全のはずだが、そういったマンションに侵入し、更に室内に侵入している点からも、セキュリティなどマンションの内部事情と、被害者の情報に詳しい者が犯行グループにいると考えられる」と指摘した。

 コンシェルジュとはホテルやデパートなどに勤務する人として知られるが、マンションにおけるコンシェルジュはフロントに常駐し、入居者に対して、ゲストルームなどの共用設備の予約、備品の貸し出しや宅配便の預かり、クリーニングやタクシーの手配など総合的なサービスを提供する。朝早くから夜遅くまで交代制で勤務する体制が一般的だ。

 そうしたスタッフの裏をかいた犯行について、小川氏は「警視庁捜査三課では貴金属等を狙った組織的な犯行グループによる多額窃盗事件として防犯カメラの解析を含め捜査を続けています」と解説した。

 では、今後の捜査は具体的にどうなるのか。小川氏は「現場での鑑識活動により採取した指紋や足跡による捜査や、手口的には侵入方法、侵入特癖、物色方法、物色特癖等の手口捜査があります。さらに、防犯カメラの分析解析は当然ですが、最近売り出し中のSSBC(捜査支援分析センター)の投入も考えられる。また、被害者宅に10億円以上の貴金属があることを知っている関係者とその周辺者についても捜査していると思われます」と説明した。

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