10月の消費増税前にチェック! …「貯まる人」に共通する家計簿のつけ方・5つの法則
いよいよ10月から消費税増税がスタートします。この機会に家計を引き締めよう!と考える人も多いでしょう。家計管理の王道とも呼べる方法が「家計簿」。昔ながらのノートで管理する人だけでなく、家計簿アプリを利用する人も増えています。
一方で家計簿はつけているけれどお金が貯まらない。あるいは始めてもすぐに挫折してしまう、という人も少なくありません。長く続けられ、かつお金も貯まる家計簿のつけ方には次のような「法則」があります。
■家計簿の法則1 予算の設定はマスト
家計簿はつけているけど貯まらない人は、「家計簿をつけること」自体が目的化している場合があります。ただ漠然と家計簿をつけていても、それは単なる記録。お金を貯めることにはつながりません。
家計簿をつける上で大切なのは「予算」を設定すること。まずは1カ月の収入と支出をざっくり把握し、その内容から次月分の予算を決めます。家賃や保険料などの固定費と貯蓄額を取り分けた上で「変動費」の予算を費目ごとに設定。特に家計簿をつけて管理したいのが何かと膨らみがちな「食費」「娯楽費」などの費目です。
ただし費目は細かく分けすぎると、管理がめんどうになってしまいます。特に予算オーバーが気になる費目を、自分の行動に合わせて簡略化・カスタマイズするのがポイント。例えばスーパーで食料品も日用品も買うことが多いなら、「食費・日用品」はまとめてしまってもOK。コンビニでのちょっとしたムダ使いをコントロールしたいなら「コンビニ費」としてまとめるのもアリです。
■家計簿の法則2 予備費・特別費の予算も必ず組んでおく
たいていどの月にも、冠婚葬祭の費用や家族への誕生日プレゼント代といった予定外の出費やイベントにまつわる出費が出てくるもの。これらの出費も「特別費」や「予備費」として、あらかじめ予算に組み込んでおくことが大切です。そうしないと、家計が赤字になったとき「急な出費があったので仕方ない」「今月は特別だから」と自分に言い訳をしてしまい、家計管理がいいかげんなものになりかねないからです。
■家計簿の法則3 ズボラな人ほど家計簿アプリを使うべし
消費税増税に伴い、加盟店でキャッシュレス払いをした場合には2%または5%のポイントが還元される「キャッシュレス・ポイント還元事業」がスタートします。これを機に、本格的にキャッシュレス決済に切り替える人もいるでしょう。
お金の支払いがキャッシュレス決済メインの場合は、家計簿アプリを使った家計管理が断然便利。近年では金融機関やカード会社と連携したアプリが増えてきており、カードやアプリで支払いをしたら、家計簿アプリに自動で反映される仕組みになっています。自分で入力する手間が省ける上、支出額や残高も一目でわかります。現金での支払いが多い場合も、レシート読み取り機能を使えば、手が空いたときに短時間でアプリに記録ができます。
また家計簿アプリにも様々な種類があり、それぞれ特徴があるので、自分にあったアプリを選ぶことも重要です。ほぼ現金を使わずキャッシュレス払いが中心なら、連携している金融機関が多いアプリがおすすめ(「マネーフォワードME」「Moneytree」など)。家計分析をしっかりしたいなら画面が見やすく便利機能が豊富なアプリに(「Zaim」など)。現金で支払いをすることが多いなら、レシート読み取り機能の精度が高いものがいいでしょう(「Dr.Wallet」など)。
■家計簿の法則4 数千円までの使途不明金は気にしない!
家計簿をつけていて、帳簿上の額と手持ちの額が合わないと気持ちが悪く感じてしまうものです。しかし家計簿の目的は、あくまでお金を管理して貯めること。数字が合わないからとやる気をなくし辞めてしまっては意味がありません。数万円単位の使途不明金は原因を探る必要がありますが、数千円までの使途不明金は誤差の範囲。必要以上に気にしなくても大丈夫です。
■家計簿の法則5 月末に必ず家計簿の見直しを
家計簿をつけたら月末に必ず振り返りを行うことが大切です。様々な費目を予算内でやりくりできているか、予算額が多すぎ・少なすぎないか。赤字になっているならその原因はなんなのか。この分析と反省の繰り返しが貯まる家計をつくる道しるべとなります。
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めんどうと思われがちな家計簿ですが、なるべく手間のかからない方法で日々の暮らしに組み込めば、家計の改善に大いに役立ってくれます。ぜひご紹介した法則をもとに「自分にあった家計簿」を見つけてみてください。
(ファイナンシャルプランナー・田中 瑛子)