毎年クリスマスになるとやってくる憂鬱 気前の良すぎるおじいちゃんサンタに困った

12月に入り、街はすっかりクリスマス仕様。そして、子どもにとっては何よりもうれしい季節です。「今年もサンタさんくるかな??」「今年はどんなプレゼントもらおうかな~」…こんなかわいい声を聞いていると、つい頬も緩んでしまいます。でも、だからといってカンタンには緩まないのがお財布の紐。「1年に1回のイベントだし、ほしいものを買ってあげたい」と思う反面、毎日家計とにらめっこする主婦にとってはそんな甘いことではありません。

我が家には5歳の子どもがいます。プリキュアやプリンセスが大好きなザ・女子です。キラキラ~やフリフリ~にとても弱いお年頃。そんな我が子も、11月後半あたりから、「今年もサンタさんくる?」「サンタさんにお手紙かく!」なんて夢の世界に入りきっています。

でもうちの子、誕生日が10月なんです。つい最近、おじいちゃんやおばあちゃん、おばさんなど多くの人たちから、それはそれはたくさんのプレゼントをもらったばかり。「もうほしいものなんてないんじゃない?」と思うくらい、家にはおもちゃが溢れかえっています。

案の定、「今年はサンタさんに何もらうの?」と本人に聞いても、すぐには答えが返ってきません。だってほしいものはだいたい持っているから。「だったら、ムリにほしいもの探さなくてもいいんじゃないの?」といいたくなりますが、そうはいかないのですよね。『クリスマス=プレゼントをもらう日』という方程式が子どものなかにはできあがっているので、これが崩れることがあってはいけません。

問題はお金だけじゃありません。「こんなにほしいものばかり与えていて、わがままな子にならない?」とか、「おもちゃより、知育系のもののほうがいいんじゃない?」という思いもあります。

前に、子どもが通う保育園のママさんたちとも同じような話題になったことがありました。「もうおもちゃはたくさんあるから、もっと勉強の役に立つようなものがいいよね」「おもちゃはたくさん持っているから、誕生日やクリスマスはあげるものに困る」という声が多くきこえました。

その一方で、こんな方もいました。「うちは誕生日とクリスマスが数日ちがいだから、全部いっしょにやってしまう。だから1年にある大きなイベントは1回くらい。ケーキも1回で済むよ」子どもはそれで納得しているのだろうか?とも思いましたが、小さいころから習慣が身についていれば、違和感なんてないのでしょうね。

そして、もうひとつ考えなければいけないのが、おじいちゃん・おばあちゃん問題。親である私がいくら、おもちゃの数を意識したり、何を買うか悩んだりしても、結局意味がないのです。だって、おじいちゃん・おばあちゃんは孫がほしいといえば、何でも買い与えます。

最近、こんなことがありました。娘の誕生日に前からほしがっていたメルちゃんを買ってあげました。おままごとやお世話ごっこにハマっている娘は大喜び。一緒にお風呂に入ったり、一緒に布団で寝たり、とても大事に遊んでいました。

それから数日して、おじいちゃんが娘に誕生日プレゼントを買ってくれるということで、2人でおもちゃ屋さんに行きました。おもちゃ屋さんから帰ってきた娘とおじいちゃん。娘の手には見覚えのあるメルちゃんが!?どうやら、家にメルちゃんがあると知りつつ、おもちゃ売り場で孫にせがまれるまま同じものを買ってしまったそうです。

私からすれば、ただのムダ遣い!ついグチグチいいそうになりますが、前に何かのサイトで見た記事を思い出します。そこにはこう書いてありました。

「親というのは、子どもの将来の笑顔のために行動するもの。祖父母というのは、孫の今この瞬間の笑顔のために行動するもの」

年齢的にいつまで孫の成長を見守れるかわからない祖父母は、本能的に今この瞬間の幸福感を満たしてあげたいと思うものなのでしょう。その言葉を聞いてからは、おじいちゃん・おばあちゃんの甘い言動も腑に落ち、「しょうがないか」と思えるようになりました(でもやっぱり、メルちゃん2つはいらない…)。

さて、今年のクリスマスプレゼントはどうするか、答えはまだ出そうにありません。私の財布の紐が無条件に緩むことはありませんが、子どもがほしいもの、高価なものはおじいちゃん・おばあちゃんに委ねようと割り切っています。

(まいどなニュース特約・竹田 扶美可)

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