このBB-8…実は「信楽焼」なんだぜ 朝ドラで注目の伝統工芸、スター・ウォーズと衝撃の融合
エンターテインメント史に数々の金字塔を打ち立ててきた「スター・ウォーズ」シリーズの最新作にして完結編となる「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」が、いよいよ12月20日(金)から公開される。これにちなみ、シリーズの人気キャラクター「BB-8」が信楽焼で制作され、TOHOシネマズ梅田でこのほど、関係者にお披露目された。
これまで「フォースの覚醒」(2015年)、「最後のジェダイ」(17年)でも、風神雷神図屏風(京都)やねぶた(青森)、将棋の駒(山形)、日本刀(岐阜)など日本の伝統工芸と手を組み、意外性に満ちた世界観を表現してきた「スター・ウォーズ」シリーズ。今回も信楽焼のほか、大凧(新潟)などの制作が各地で進んでいるという。
現在放送中の朝ドラ「スカーレット」の影響もあって熱い注目が集まる信楽焼が選ばれたのは、信楽焼の特徴のひとつである緋色が、BB-8のオレンジ色に似ていることからだそう。制作は動物の陶人形やロボットなど、自由な発想の作品で知られる信楽陶芸作家の濱中宣秀さんが担当した。
完成した信楽焼BB-8は高さ35cm(アンテナ含む)、幅が最大21cmと、実際のBB-8のほぼ半分のサイズ。デザイン画を基に、模様の細かい部分まで徹底的に再現した。目の部分には、信楽焼の狸の黒目部分と同じ釉薬を使用しているという。
信楽焼で球体の物を作ることはほとんどなく、「まずは球体を作るのが大変だった」と濱中さん。焼き上がったときに丸みが出るよう少し縦長の楕円形にするなど微調整を重ね、1カ月以上かけて仕上げた。濱中さんは「本来BB-8は白ですが、信楽焼らしさや温かみが伝わるよう、全体的に緋色で表現してみた。今は我が子のようにかわいいです」と話していた。
信楽焼BB-8は12日(木)までTOHOシネマズ梅田で展示。その後、20日(金)から29日(日)までは東京・汐留の日本テレビ2階、日テレホールにて開催される「最後のスター・ウォーズ展」で展示予定。
(まいどなニュース・黒川 裕生)