よい子にしてても…ヤツは来る!?「サンタさん」と「なまはげ」驚愕のフローチャートが話題
もうすぐクリスマスです。サンタさんにプレゼントをもらうため「品行方正」を心がけているよい子の皆さんも多いのでは。でも…世の中広しといえど、秋田県ではちょっと様子が違うよう。よい子にしてたのに、ちゃんとサンタさんにお礼も言ったのに…アレがやってきてしまう。そんな秋田っ子驚愕のフローチャートが話題になっています。
そのフローチャートは、秋田県にかほ市を中心に活躍する秋田発の地産地消型ヒーロー「超神ネイガー」の公式アカウント(@neiger_akita)が今月3日にツイートしたもの。それによると、「悪い子だ」に始まり、「泣く子だ」「怠け者だ」まで選択肢を「No」で進むと、「サンタを信じる」という新たなイベントが登場。「Yes」で進み「よい子にしていた」人には「サンタが来る」「プレゼントをもらう」というイベントが起こり、「お礼を言う」にYesで答えても…「ナマハゲが来る」!!!という…子どもにとっては、救いようのない図です。
ツイッター上では「お礼を言ってもなまはげ行き!」「どうあっても来るんかい」といったリプライが寄せられています。
超神ネイガーはなまはげの「泣く子は居ねがぁ~」が由来といい、その活動は今年で15年目に。秋田の伝統や特産物を生かし細部まで作り込まれた設定と、戦隊モノに負けないビジュアルで、テーマソングを手がけるのは「アニソンの帝王」こと水木一郎。テレビ番組化や台湾進出まで果たし、フォロワー数は9.3万人に上る秋田の「顔」です。
で、その超神がなぜ、こんなフローチャートを作ったのか、中の人に聞いてみました。
-なかなかの衝撃でした。
「私は特にシステムやプログラムを勉強したわけでもない素人ですので、この図はネタとして楽しむために作成した、個人の独断と偏見による不正確な独自研究です。きっかけも、単なる『思いつき』としか言いようのない、ジョークのようなものです」
-しかし、優しいサンタさんと恐ろしいなまはげが同居するなんて…
「実は、『サンタクロース』と『なまはげ』は、年の瀬の来訪者行事としてその共通性も指摘されているんです。だから両者を何か関連付けた図を作ることはできないだろうかと思ったんです」
秋田県が運用するウェブマガジン「なんも大学」では「対談『なまはげ文化人類学』」として人類学者の石倉敏明さんと映像プロデューサー井野秀隆さんのお話を紹介していますが、それによると、サンタクロースの原型には、ヨーロッパに古くから伝わる冬の精霊のイメージが眠っているそうです。また、ドイツでは12月に各家庭を訪ね歩く聖ニコラウスの後ろに恐ろしい精霊がお供におり、よい子にはプレゼントを悪い子はお仕置きをするのだとか!
なまはげといえば、最近では子どもが怖がるからと家に上げないところも増えているそうですが、実は健康を気遣ったり、日々の生活態度を戒めたりと道徳的な要素を持ち合わせた存在で、実は同様の風習は世界各地にあるのだそう。どれも地域を守り、子どもたちを守るため、先人たちの知恵が紡ぎ出したものなのかもしれません。
そう思うと、あの顔もサンタさんのように優しく見えてくる…ような(大人には?)。というわけで、最後にネイガーさんから一言。「ナマハゲは良い子だろうが容赦なく来る。へばな(じゃあな)」。クリスマスイブまであと17日。なまはげ襲来まであと24日。がんばれ、子どもたち!(特に秋田の…!)
(まいどなニュース・広畑 千春)