青梅の男性殺害事件 自宅保管の現金を狙った「素人」の複数犯か? 小川泰平氏が指摘
東京都青梅市の住宅で無職小川和男さん(67)が殺害された事件を受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は16日、当サイトの取材に対し、「現金があるという情報に基づいた犯行。プロの泥棒の侵入ではない。複数犯の可能性がある」と推測した。
捜査本部によると、14日午前2時前に、小川さんとみられる男性から「泥棒に入られた」という110番通報があり、電話を切ってから約10分後に警察官が現場に到着すると、台所で頭から血を流して倒れている小川さんが発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。玄関ドア近くのガラスが割られており、犯人はそこから手を入れて鍵を開けた可能性があるとみられている。
小川氏は「犯行時間帯である午前2時頃に住宅に侵入する手口は、泥棒で言うと『忍び込み』という手口ですが、今回は玄関から侵入している。玄関の取っ手の付近にある明かり取りの縦長いガラス窓だと思いますが、そこを割っている。だが、忍び込みの泥棒はそのような所からは絶対に入りません。泥棒だとすれば素人に近い手口です」と指摘した。
被害者は1人暮らしで、多額の現金が自宅にあると近隣住民に話していたという。犯人の動機について、小川氏は「バールのような大型の凶器で頭蓋骨が粉砕骨折するほど相当強い力で殴打している。小川さんの家に『お金がある』という情報を事前に誰かから聞いていたのか、実際にお金を見せられたのか、いずれにしても、お金があるという情報を得ていて、それを狙ったということは言える」とした。現時点で現金が盗まれたかどうかは確認されていない。
泥棒がいると110番通報した際、小川さんは4分間通話して電話を切った後に襲われたとみられ、1度逃げた犯人が戻って来たことも考えられるが、小川氏は「容疑者が複数いた可能性がある」と指摘した。
小川氏は「室内外の足跡痕を見れば、複数か単独で室内に侵入したかが分かります。また、外でも足跡を取っている。さらに、防犯カメラに車が複数映っている。SSBCという警視庁でも売り出し中の『捜査支援分析センター』でもその映像を分析していく中で、ある程度、特定されていくでしょう」と見解を示した。