カラスに襲われていた2匹の子猫 犬派だった里親さんが…猫の魅力にどっぷりハマる
群馬県の公園でカラスに襲われていたきょうだい子猫。最初は1匹だけ飼おうと思っていた有川さんだが、2匹を引き離すことはできないと、一緒に譲渡してもらうことにした。大型犬を飼っていた有川さんだが、猫は、人と対等に接してくるところが可愛くてたまらないという。
2016年8月、群馬県の敷島公園でカラスに襲われている2匹の子猫がいた。偶然近くにいた人がカラスを追い払うと、子猫たちはダッシュして駆け寄ってきた。お母さん猫は見当たらず、被毛が汚れていなかったので、保護主さんは、「誰かに捨てられてのかもしれない」と思ったそうだ。
保護主さんは、たまたま海外から帰省して公園に遊びに来ていたため、親戚のレストランのFacebookで子猫たちの里親を募集してもらった。
そのレストランの近くの会社に勤めている有川さんは、遠方から嫁いできたお嫁さんが、友達がいなくて寂しそうだったので、大好きな猫を飼ってあげたいと思っていた。保護猫を探して愛護団体のサイトを見るなどしていたが、ある日、レストランのFBに里親募集中の子猫が掲載されていた。有川さんはレストランに連絡して、その日のうちに保護主さん宅に子猫を見に行った。
子猫は2匹掲載されていたが、ラブラドールレトリーバーのロッシくんの介護をしていたので、有川さんは1匹だけもらうつもりだった。
お嫁さんが気に入ったキジシロの子猫は、隅に固まって出てこなかった。もう1匹のキジトラの子猫は人懐っこくて活発だった。有川さんはキジシロの子猫だけにしたかったが、キジトラの子がキジシロの子になついていた。
「きょうだいを引き裂くことは、可愛そうでできない。どうしても置いてこられなかったんです」
有川さんは、2匹とももらうことにした。
その日のうちに有川さん宅に来た子猫たち。キジシロの子はソルトちゃん、キジトラの子はセサミくんと名付けられた。
2匹とも家にはすぐになじんだが、ロッシくんが猫を怖がった。ソルトちゃんはロッシくんを怖がって隠れ、セサミくんはロッシくんに「遊ぼう」と言った。ロッシくんは、2匹が来てから半年後、13歳で亡くなった。
犬と猫、両方と暮らした有川さんは「猫のほうが人間っぽい、対等という感じがします」と言う。
「留守にして帰ってきても、犬は必ず迎えに来てくれます。でも、猫は『私を置いて行ったわね』ツンッ!としているんです。感情が出るところが可愛いですよね」
子猫の頃からまったく性格が違う2匹だが、ソルトちゃんは1匹で自由きままに暮らしている。セサミくんは、「遊んで、遊んで」と誘ってくる。
「冷蔵庫の上におもちゃを置いているんですが、私の目と冷蔵庫の上を交互に見つめるんです」
猫の魅力にはまった有川さんは、さらに2匹の猫を迎えることにした。