「世界猫の日」に田んぼで保護した子猫 子どもの成長に2匹目を「飼って良かった」

田んぼの近くの道路にいた子猫のでんちゃんは、保護猫のぼうくんを飼っている西野さんに保護された。当時、奥さんは2匹目の猫を飼いたいと言っていて、ご主人は反対していたが、保護された日が「世界猫の日」だったこともあり、2匹目の猫として西野家に迎えられた。

■田んぼの近くの道路にいた子猫

2019年8月8日、千葉県に住む西野さんのご主人が田んぼの近くを車で通りかかると、何かが動いているのが見えた。車を停めて見てみると、細い道路に1匹の子猫がいて、蝶を追いかけて遊んでいた。ひとまず車にひかれないよう道の端に寄せたらスリスリしてついてきた。あたりに兄弟やお母さん猫がいないか探してみたが、見当たらなかった。ご主人は、そのまま放っておくこともできず、仔猫を抱き上げて保護した。

動物病院に連れて行くと、生後2~3週間だと言われた。目が目やにでぐちゅぐちゅになっていて、見えているのかいないのかよく分からないような状態だった。もう歯が生えていて、ウェットフードを食べられた。

■「世界猫の日」にあやかって

西野さんは、ぼうくんという保護猫を2016年9月から飼っていた。そろそろ2匹目を飼いたいと思っていたところで、譲渡サイトを見ることもあった。ただ、ぼうくんを迎えた時、ぼうくんのあまりの食欲に、お皿にごはんを盛り付けるのではなく、ふた付きのタッパーに食事を入れて、一口食べてはふたを閉めて食べるなど大変な思いをした。加えて、子供もまだ小さいので、ご主人は2匹目を飼うのは反対していた。

「ところが、主人が猫を拾ってきて、しかも8月8日は『世界猫の日』だったこともあり、でんちゃんを我が家に迎えることになったんです。田んぼの近くの道にいたので、『でん』と名付けました」

先住猫のぼうくんは、でんちゃんをすんなり受け入れている感じがした。いきなり会わせないほうがいいと聞いていたので、最初は隔離していたが、新しい猫のことがぼうくんは気になって仕方がなかったようで、ドアを開けてケージのある部屋に入ってしまった。ケージ越しに臭いをくんくんと嗅いでいたが、威嚇するようなことはしなかった。

■子供の成長のためにも2匹目を飼って良かった

案の定、ぼうくんと同じくでんちゃんも食欲旺盛で、お子さんのごはんも狙ってきた。大変だが、それでも西野さんは、「でんちゃんを飼って良かった」と言う。

「子供と猫が仲良しで、一緒に寝たり、遊んだりするんです。動物とかかわりを持つと、他の動物も触りに行くし、『猫に優しくして』と言っていたら、子供がだんだん力加減を理解してきたんです。他の子に手を挙げるようなこともなく、優しくおおらかな子に育っています」

でんちゃんは、ぬいぐるみのように小さかったので、下のお子さんがつかみに行こうとすることもあった。しかし、そんな時は、ぼうくんが間に入ったり、手で払ったりして止めていた。でんちゃんがいるところにぼうくんがいて、見守っていたという。

でんちゃんは、甘えん坊でやきもちやき。ぼうくんをなでていると割り込んでくる。自分の名前を呼ばれても来ないのに、「ぼうくん」と呼ぶと寄ってくる末っ子気質の子になった。

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