譲渡会で手を伸ばしてきた子猫たち 自身の年齢を考え、この兄妹を「最後の猫にしよう」と決意
東京都に住むコッコさんは、どうしても4匹の猫と暮らしたいと思い、2匹保護猫を迎えようと思っていた。しかし譲渡会に行くと、保護主さんから「1匹にしたほうがいいのでは」とやんわり言われた。コッコさんは、この子たちを最後の猫にしようと覚悟を決めて2匹の子猫を迎えた。
■どうしても子猫が2匹欲しい
2015年3月、東京都に住むコッコさんは1匹のボーダーコリーを飼っていたが、飼い主の高齢者が亡くなって行き場をなくしたアメリカンショートヘアの猫マルちゃんの里親になった。もう6歳くらいの猫だった。2016年6月、もう1匹保護猫を飼いたいと思って譲渡会に行き、熊本地震で飼い主を失くした子猫のエルちゃんを譲渡してもらった。
2019年9月、もともと動物が好きなコッコさんは、どうしても子猫を2匹飼いたいと思い、再び譲渡会に足を運んだ。6匹兄弟姉妹の子猫たちがいて、段ボール箱に入れて捨てられていたのだという。夏頃に産まれたらしく、生後2カ月くらいだった。2匹の子猫たちがケージの前に来て、柵の間から手を出してきた。積極的だった。
「可愛いなと思いました。エルと出会った譲渡会に行った時は、いままで女の子しか育てたことがなかったので、どうしても女の子を欲しいと思っていたのですが、この時は、男の子にすると決めていました」
■多頭飼いとその責任
エルちゃんに決めた時、1匹、男の子の子猫が残ってしまった。保護主から、「男の子はどう?」と勧められたが、女の子がいいと譲らなかった。しかし、後日、保護団体のブログで、その男の子が体調を崩していることを知って、ずっと気になっていた。そのため、今度は男の子をもらうと決めていたという。
譲渡会に出ていた6匹の子猫は、5匹が男の子、1匹が女の子だった。最初から2匹迎えるつもりだったので、「これは男の子を引き取る運命だなと思いました」
ケージの柵の間から手を伸ばす2匹の子猫。保護主は、「すごく元気な子だし、先住猫のいるお宅か、2匹一緒に飼ってくれる人だと嬉しい」と言っていた。しかし、コッコさんが猫を2匹飼っていることを知ると、「1匹でいいんじゃない」とも言った。
「もう多頭飼いだったので、そんなに増やさなくてもいいんじゃないですかと、厳しいことも言ってくれたんです」
しかしコッコさんは、手を伸ばしてきた2匹を迎えることにした。
■遊びだしたら止まらない、元気な子猫たち
9月17日からトライアルがスタート。男の子をライキくん、女の子をナルちゃんと名付けた。
リビングに大きなケージを設置し、その中に子猫たちを入れた。まったく物怖じすることなく、先住猫や犬に「遊んで、遊んで」とアピールした。犬は大歓迎。アメリカンショートヘアのマルちゃんは、遠くからじっとにらみつけるように見ていたが、威嚇はしなかった。エルちゃんは、臭いをかいでシャーっと言っていた。
ライキくんはのんびり、おっとりした性格。ナルちゃんは小柄だが天真爛漫でおてんば。動き出したら捕まえるのが大変だった。
「子猫2匹ってこんなに遊ぶんだと思うくらい、じゃれあってよく遊びました。人間が遊んであげてもエンドレス。なかなか寝てくれません。いつも2匹一緒にいて、寝るのも一緒です
コッコさんは動物が大好きだが、ご自身の年齢も考え、ライキくん、ナルちゃんを最後の猫にしようと思っている。