新型コロナウイルスの感染拡大を受けた全国の小中学校、高校などの一斉休校を受け、ディズニーランドなどのテーマパークだけでなく、自治体が運営する博物館や図書館などの施設や、民間の学習塾、スポーツクラブも臨時休講とする措置が広がっています。とともに、「どうやって過ごせばいいの…」と頭を抱える保護者も少なくないようです。

　3月3日から15日まで市立の学校園を一斉休校にした神戸市教育委員会。図書館や博物館、公民館などの社会教育施設についても15日まで臨時休業にする措置を取りました。

　小学４年と１年、４歳の３人の男の子を育てる同市内の母親は「学校に行かずに屋内施設に行くのは本末転倒だとは思うので仕方がないとは思うけど…なんせ男の子３人。通常の土日の休みですら、外に出ないとストレスが溜まってしまうのに…。ゲームやYouTubeなどはあまりさせたくなかったけど、この状態だと他にすることがない。公園ぐらいなら、出てもいいんでしょうか…」と困惑します。

　さらに、公文式は地域の学校の臨時休校期間に合わせ、教室を休校に。その期間は英数国の３教科について在宅学習用のプリントを用意し、保護者に取りに来てもらう対応を取りました。広報担当者は「インフルエンザ等の学級閉鎖などでも同じ対応をしているので、その経験を生かしながらですが、今回は地域によって休校期間が違ったり、いつまで続くか分からなかったりと不確定要素も多いので、まずは１週間分を用意し、もし期間が延びれば追加していきたい」と話します。

　スポーツクラブ大手のコナミスポーツも27日、HP上で子ども向け運動教室「運動塾」について、自治体の休校決定に準じて運動塾を臨時休講する旨を通知しています。このほか、多くの塾やスポーツ施設も同様の措置を取るところが多いといいます。

　小学２年の子どもを持つ介護職の女性（36）は「もともと職場は人手が足りず、カツカツの状態。正規職員でもパート職員でも子育て中の人は多いから一人だけワガママは言えないし…」と困惑。地域の学童保育は１年でやめ、習い事を詰めたり、女性か夫が帰るまで１時間ぐらいなら一人でお留守番をさせていたりしたそうですが、「習い事もダメになったら、一日中一人で留守番させることになるけど、それは無理…。一時利用できる学童があればいいけど…近所のママ友同士協力して預け合えば何とかならないか…ともう必死」といい、「引き受け先もないのに簡単に『配慮を』なんてどうやったって無理。政治をしている人たちには子育てをしている人がいないんでしょうか…」と頭を抱えました。

（まいどなニュース・広畑 千春）