「収入は絶望的に」「生活ができなくなる」…首相の休校要請に、SOSを出す母子家庭の母親たち

2月27日、テレビから聞こえてきたニュースに衝撃を受けました。

それは、「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月2日から全国の小学校・中学校・高校などを対象に、春休みに入るまで休校とするよう要請する考えを安倍総理大臣が示した」というニュースです。

私自身、子どもをもつ親として、子どもの安全が第一という考えは共感できます。ただし、今回の判断がすべての家庭で歓迎されているわけではありません。

私のもとには朝からこのようなメッセージが届きました。

「約1カ月という休み、子どもを預ける場所がないので、3月の収入は絶望的です。このままでは親子ともども生活ができなくなります。」

悲痛な想いを届けてくれたのは、パートで事務の仕事をしている母子家庭のママ。小学1年生のお子さんは、発達障害があるため小学校の特別支援学級に通っているそうです。1人で留守番ができないため、仕事を休んで家で子どもを診なければいけない。でも、パート社員で有休がないため、3月の収入は絶望的ということです。

ニュースによると、今回の要請の対象に、幼稚園や保育園、学童保育は含まれていないということ。学童保育はもともと定員があり、フルタイムで働いている家庭の子どもたちでいっぱいです。また、障害児の受け入れは制限されているため預けられる望みはないに等しいでしょう。毎月ギリギリの生活を送っているというご相談者は、貯金もほとんどないため、就労収入が途絶えるのは、まさに死活問題なのです。

このほかにも、私のもとには他にも多くのママたちからの声が届きます。

「学童保育に預けられるけど、毎日お弁当をつくらなければいけず、食費が大きな負担となっている我が家には相当な痛手」

「うちは両親にも頼れないので、1ヵ月も休校になったらいつもの何倍も負担がかかる」

政府としては今後、低所得で仕事を休まざるを得ない保護者への措置や児童の預かり先の確保などの具体的対応策を検討する方針ということですが、全国の小中高が休校となるのは3月2日から。もう待ったなしの状況であるため、一刻も早い対応策の提示を願いたいです。

(まいどなニュース特約・竹田 扶美可)

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