1匹の保護猫と出会い、猫の可愛らしさにハマる…会社からまっすぐ家に帰る毎日に
保護猫を飼いたいと思ったが、仕事で留守にするため、なかなか譲渡してもらえなかったかおりさん。可愛がってくれたらいいと言ってくれる保護主さんと出会い、蓮(レン)くんを譲渡してもらった。初めて買う猫の虜になったかおりさん。仕事が終わると急いで帰宅している。
■ペットショップで買うのはやめよう
2018年7月、東京都府中市の民家のエントランス付近をうろうろしていた2匹の子猫が保護された。その家の周りには野良猫が何匹かいたので、お母さん猫が産んだ子なのかもしれない。まだ産まれて間もないような子猫で、抱っこして保護することができた。
保護主さんは犬と猫を1匹ずつ飼っていたので、それ以上飼うことができず、譲渡サイトに掲載した。
一方、東京都に住むかおりさんは、猫を飼いたいと思って里親募集サイトを見ていた。犬は飼ったことがあるが、猫は飼ったことがなく未知の世界。一度飼ってみたいと思っていた。
最初、かおりさんはペットショップを回ってみたが、お金を出して買うものなのか疑問に思っていた。猫を飼っている人に相談して、譲渡サイトのことを知ったという。
「殺処分のことなどを知り、やはりペットショップで買うのはやめようと思いました。1匹でも救えるなら里親を募集している子を飼ったほうがいいと思ったんです」
■今すぐ、猫を飼いたいのに
かおりさんは、いろんな譲渡サイトを閲覧した。何匹か可愛いと思う子がいたが、日中留守にする時間が長い人には譲渡できないというケースが多く、なかなか譲渡にいたらなかった。
保健所にも問い合わせたが、譲渡してもらおうと思うと時間がかかることが多く、なかなか難しかった「すぐに猫を飼いたいと思っているのに、なかなか飼えないジレンマを感じました」
2018年11月、かおりさんは、譲渡サイトに出ていた子猫の譲渡を希望して問い合わせをした。しかし、その子は既に譲渡先が決まっていた。保護主さんが、「もう1匹、黒い長毛種の猫を保護しているのでいかがですか」と言ってくれたので写真を見せてもらった。その子が府中市で保護された猫だった。
保護主さんが「可愛がってくれたらいい」と言ってくれたので、かおりさんは、写真を見せてもらった。
「猫というと茶トラとかサバトラをイメージしていたのですが、ぬいぐるみのようにフワフワした感じで、ぜひ会ってみたいと思いました」
■初めての猫
写真を見ただけで飼うと決めたので、トライアルは必要なかった。2019年12月23日、保護主さんの家の近くの駅で落ち合い、正式に譲渡してもらった。
名前は蓮(レン)くんにした。蓮くんは、用意した小さなおうちに4、5日こもっていた。次第におうちに戻らなくなり、家の中を探検するようになった。柱をひっかいたり、いろんなところに潜ってみたり、高いところに登ったりした。
「はじめはどうしたらいいんだろうと思っていたのですが、とにかく『可愛い』しかなかったんです。それほど困ることもありませんでした。寝ていると布団をひっかいて、枕の横で寝てくれるし、名前を呼ぶとニャンと鳴くんです。帰宅して蓮の姿を見ると、疲れが一瞬で吹き飛びます」
かおりさんは、仕事をしていても蓮くんが何をやっているのか気になって仕方がない。仕事が終わったら飛ぶように帰っている。