テレワークで腰痛・肩こりが増えている?…マッサージ師がアドバイスする「在宅宣言」が話題
新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークを導入する企業が増えています。…が!職場とは違う自宅での仕事に、腰痛や肩こりなど身体の不調を感じる人も増えているようです。そんな中、あるマッサージ師が、リモートワークでも身体を疲れさせないコツをツイートし、話題になっています。よーく聞いてください。
リモートを始めたお前たちに言っておきたいことがある
かなり厳しい話もするが 現場(マッサージ師)の声を聞いておけ
ツイートしたのは、あん摩マッサージ指圧師(国家資格有)歴9年という、あき(@planetofU)さん。今月1日、あの名曲に似せてつぶやいたツイートは「在宅宣言!」「勉強になりました」と話題を呼び、これまでに1.7万リツイートと、2.3万いいねを集めています。
マッサージ店で働くあきさんは「このアカウントは趣味で使っていて、内容もあくまで事実に基づく小ネタ。実際に体に触れていない方にお渡しできる情報量はツイート以上にはないんです」と前置きした上で「最近『リモートを始めて…』と作業環境がオフィスから自宅に変わり、いつもと違った疲れ方をしているという話を複数のお客さんから聞くようになり、同様の悩みを抱えている人がいるのではと思った」とツイートのきっかけを話します。
冒頭の言葉に続くのは
ちゃぶ台(ローテーブル)で作業をしてはいけない
クッションなしで椅子に座るのもいけない
膝の上に枕を乗せて 肘置き場を作ろう
理由も聞いてみました。
ちゃぶ台での作業
「骨盤より高い位置に膝がくると姿勢保持にももの筋肉を使わ(え)なくなり、腰周りの筋肉だけで支えることになるから腰の負担が凄まじいんです。コロナ騒動以前にも、オフィスから在宅ワークに切り替わったお客さんで『こたつで仕事してたら腰が痛くなった』と来店された方がおられました」
「今後もテレワークするなら椅子とテーブルを是非買って頂きたいですが、無理な場合は、用は骨盤より低い位置に膝がくれば負担が多少軽減出来るので、分厚めの座椅子買ったりクッション重ねたり毛布を座布団にしたりして座高を盛って、とにかく膝を低く保ってほしいと思います」
椅子にはクッション
「椅子の固さと自分の体重と重力とでサンドイッチされて、お尻~太ももにかけての血流が悪くなります。血流が悪くなると熱も運べなくなり、下肢の冷えやむくみの原因にもなります。クッションがあっても長時間座り続けていれば筋肉の圧迫は避けられませんが、クッションは冷え防止になるので幾分痛みが緩和されます。これは、テレワーク以外のデスクワークでもおススメしています」
膝の上に枕
「意外がられますが、肩こりと腕の疲れはほぼセットで起こります。肩こりの自覚はあるのに腕の疲労については知らない・自覚がない方が多いように感じますが、タイピングやマウス・文字や絵を描くなどの手作業を前腕(肘より下の腕)が支え、前腕を上腕(肘より上の腕)が支え、上腕を肩が支えているので、疲れが肩にくるころには必然的に腕にも疲労が蓄積されているんです。前腕は机の角などに置くことで支点を作れますが、上腕はほぼ宙に浮いていることが多いので、肘置きで上腕の支えを作ってあげると、腕を椅子に座らせて、楽をさせてあげるような感じになります」
このほか、「首にタオルを巻く」のも「首の骨のカーブをタオルが支えてくれる」ためおススメとか。話題になったことについて「とりあえず3点だけでも頭に置いて貰えれば何よりです」と話し、「個人の体格やクセは千差万別なので、楽な姿勢や作業しやすい環境なども人それぞれなので、自分にあった作業環境を見つけるお役に立てればうれしいです」とあきさん。「もしどうすれば改善できるか悩んだときは、仕事中の写真や動画を撮って、かかりつけのマッサージ師に聞いてみてください。私もお客さんのオフィスに行って普段どんな姿勢で仕事しているか見て施術に役立てたいときが多々あるんですよ」と教えてくれました。
ちなみに、さだまさしさんの熱烈なファンかと思いきや「申し訳ありませんが、そういうワケではないんです…」とあきさん。「長々と説明するより歌詞になぞらえた方が分かりやすいかな、その方が私も簡潔に要点をまとめられるし…と思ったから」と打ち明けてくれましたが、この汎用性の高さは、さすが名曲!!もし身体が痛くなった方がいたら、見直してみてください。
出来る範囲で 構わないから
(まいどなニュース・広畑 千春)