コロナの外出自粛で自律神経失調症になりかけた…体験描いた漫画が話題「“兆候”見逃さないで」
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため一層の外出自粛が求められています。ですが、自粛の長期化やいつ終わるとも知れない状況から、心に不調を来す恐れも。実際に自律神経失調症の初期症状に陥ったという漫画家が、自身の体験を漫画にしてツイッターで公開し、話題を呼んでいます。悪化すれば鬱病やパニック障害などを発症することもあり、自分なりの対処法も紹介し、注意を呼び掛けています。
集英社の週刊少年ジャンプ増刊の「最強ジャンプ」で『ブラッククローバーSD アスタくん魔法帝への道』を連載中の小林拙太さんが11日にツイートしたもの。12日夕方までに4.2万リツイートと5.8万いいねがつき、「私もです」などのコメントやユーザーの対処法などが寄せられています。
◆寝付きが悪く昼夜逆転、訳もなく悲しく…
小林さんが異変を感じたのは3月中下旬。その約1カ月前から新型コロナの影響で買い物以外はほぼ外に出ず、こもって仕事をしていました。ですが、出掛けないため疲れることがなく寝る時間もまばらになり、昼夜逆転の日々に。そうこうするうち、「毎日元気が出ない」「何もないのに悲しい気分になる」「肩がむずむずして眠いのに眠れない」などの“兆候”が出始めたといいます。
実は小林さんは、2年前、仕事が立て込んで朝から眠くなるまで仕事という日々が続くうち、「睡眠をとっても3時間ほどで起きてしまい、仕方ないので仕事をするも“脳が焼け付くような”感覚があり、これ以上考え事をすると危ない、とはっきりわかったことがありました」と振り返ります。さらに同じ頃、「頭というか脳や肌に虫が這い回るような感覚(=蟻走感)」が起きて救急車を呼び掛けるほどに。やむなく半月ほど仕事を休み、その後仕事ができる状態にはなったものの、もとの元気な感覚になることはなかったそうです。
◆運動で改善も
そんな小林さんの転機は昨年6月ジムに通い始めたこと。「みるみる体調がよくなり、以来週2回はジムに通っていました。運動の大切さを痛感していた」といいます。ですが、今年1月に事故で足を痛め、それが完治する前に、ジムで新型コロナウイルスの集団感染が起きるなど感染拡大が続き、行くことができなくなりました。そうこうするうち、症状が再発。ただ今回は過去の経験を元に「ラジオ体操を1日3回やる」など運動を心がけ、すっかり復調したそうです。
「僕は経験があったので、かなり初期の段階で気付くことができました。また、母も自律神経を崩して回復したことがあり、色々アドバイスをもらえましたが、今回の外出自粛でわけもわからず自律神経不調になる方がいるだろうな、と」と小林さん。「リプライなどで同じ症状の方が予想以上にいて描いてよかったなと思いました。僕も完全に回復するまで1年かかったので、皆様にもぜひ気をつけてほしいです」と話します。
小林さんの言葉を借りれば「コロナが収束してもみんな病んで」しまっては元も子もありません。少しでも不調を感じたら、くれぐれも一人でため込まず、相談窓口や心療内科に相談してください。早期発見、早期治療が一番ですから…!
(まいどなニュース・広畑 千春)