小さすぎるアベノマスク→リメイクで立体縫製の“ベツノマスク”に!「こんな使い方が!」と話題
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府が1世帯に2枚ずつ配布を決めた通称「アベノマスク」。先月には重症化しやすい介護・福祉施設等に先行配布され、一般家庭にも届き始めていますが…「給食マスク」と揶揄される小ささに加え、「縮む」等の苦情も。そんな中、アベノマスクをほどき、鼻からあごまでしっかり覆える立体縫製の布マスクにするリメイク術が話題になっています。
ツイッター上にはリメイクの投稿が相次ぎ「こんな使い方があったなんて」「これぞベツノマスク!」との声のほか「どうせならコッチを配って欲しかった」なんてコメントも。今月4日に職場に届いたアベノマスク1枚をほどいて2枚の立体縫製マスクに作り替える技をツイートしたwanko(@craft_wan)さんの元にも「匠の腕にかかれば…何ということでしょう!」「真似します!」と賛辞が寄せられています。お話を聞きました。
リメイクとは、目からウロコでした。
「家にある使い捨てのマスクの在庫も無くなり、手作りマスクを作るためのガーゼやゴムも今は貴重で手に入らない状況の時に、職場にアベノマスクが1人1枚配布されました。4月初めだったと思います。ちょうどその日に安倍総理が会見でそのマスクをしていたのですが、やっぱり小さくて、見た目も給食マスクで『コレは使えないな』って正直ガッカリしました。でも、ゴムだけでも、またガーゼ素材ですので裏地だけでも再利用できないかな…と思い、解体してみました。ほどくと1枚の四角いガーゼなので、それを半分に折れば貴重なダブルガーゼになるんです」
医療、介護の現場でのマスク、消毒液等の不足が深刻化しています。
「私の職場は有料介護施設ですが、マスクはもちろん、アルコール、グローブが不足してます。そして最近では厨房が使うエプロンと帽子(予防服)が入手困難となり、私の職場ではシーツ(白の布も今はどこにも売ってません)を再利用して手作りでエプロンと帽子を使ってます。余談ですが、先日はミシン糸さえ完売してました」
リメイク、素人でもすぐにできるものなんでしょうか…。
「私自身は小さい頃から手芸が好きでミシンで簡単な物なら作れますが、布マスクを作ったのは今回のコロナの影響で初めてです。今回のマスクも15分程度でできましたが、型紙はネット上にもアップされているので、型を取って縫い合わせるだけ。針と糸さえあれば、初心者の方でも大丈夫ですよ!」
テレビでも紹介されるなど、話題です。
「アベノマスクが配布されると聞いた時は税金の無駄遣いと思いましたし、届いても手作りマスク(柄付き)が既にあったのでそちらを使おうと思いました。でも、今回リメイクすると職場の人達も立体マスクで鼻も顎も隠れてフィットするし、白いマスクなので作って欲しいと依頼が相次いで…笑 現在、利用者さんの分も含め50枚のマスクをリメイク中です。そして新たに表地は帽子を作った時に残ったシーツを使い裏地にアベノマスクを再利用してます。これだと、50枚のアベノマスクが100枚の布マスクになります」
とのことでした。wankoさんも「とにかく布が手に入らない今ですから」といろいろ試行錯誤してマスク作りと格闘しているそうです。政策としての是非はともかく、全く使わなければ約466億円の経費も本当に無駄になってしまいますし、ぜひ、おうち時間で挑戦してみては?
(まいどなニュース・広畑 千春)