強雨の日、姿を見せず心配に…保護した外猫はとても穏やかな性格だった「よくこれで野良猫やってたなあ」
千葉県の金子さんのところに通う外猫は10匹くらいいたが、新顔のクゥちゃんは、次第にごはんを食べるようになり、家の中にも入ってくるようになった。ところが、強い雨が降り続く日に限って姿を見せず、心配になった金子さんは、クゥちゃんを保護することにした。
■強い雨の日に現れなかった外猫
千葉県に住む金子さんは、3匹の猫を飼っている愛猫家だ。2019年12月半ば、門扉のところからちょこっと顔を出す長毛の黒猫がいた。他にも外猫が10匹くらいいたが、新しい子だった。
「すごく可愛い子で、だんだんごはんを食べるようになり、いつの間にか毎日玄関で寝るようになったんです。触ると怒るのですが、家の中にも入るように。初めは玄関までだったのですが、リビングにも入ってきました」
しかし、雨脚が強い日に、その猫は姿を見せず、金子さんは心配になった。ご主人に「心配するのがつらいので、家の子にします」と言い、保護することにしたという。
■徐々に家になじむ
捕獲機を使わなくても抱っこして保護できた。生後8カ月くらい、長毛なので見た目は大きく見えたが、触るととても小さかった。体重は1.1kgくらいしかなかったそうだ。
名前はクゥちゃんにした。
他の猫と隔離できる部屋に入れたが、ニャアニャア鳴いて外に出たがった。ドアをカリカリ引っ掻いて、こたつの中でごはんを食べている時でさえ、外に出たい、出たいと鳴いていた。鳴きやんでも、年内はなんとかここから出られないかという感じだったという。
■猫は夫婦共通の楽しみ
年が明けた頃、やっとクゥちゃんは、安心して眠れるようになったようだった。それでも、家の中を人が歩くだけでササっと逃げていたが、いまは寝ている横を歩いてものんびり寝息を立てている。
不妊手術をする前にさかりが来たので、その時は大変だったが、いまは抱っこされても一切抵抗しない。力を抜いて身をゆだねてくれるという。
「よくこれで野良猫をやっていたなあと思うくらい穏やかな性格です。『クゥちゃん』と呼ぶと、ごろんと横になってなでてくれと言うんです」
夫婦それぞれ好きなことをする老後を夢見てきたが、3匹の猫と暮らす共通の楽しみができた。ご主人の鉄道模型の趣味ははかどりそうにない。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)