あれ?このロゴマーク、こんなんだった? 広がる「ソーシャルディスタンシング」を訴える表現、ピップも導入

あれ…このロゴマーク…。こんなんでしたっけ? 普段だったら緑色の吹き出しの中に「P!」と書かれていたデザインだったはずなのに…。気がつけば「P」「!」の文字が吹き出しの外に出てしまっています…。ピップエレキバンなどの商品で知られる「ピップ」(本社・大阪市中央区)がホームページなどで紹介しているロゴマークのデザインが、変わったと話題です。

最近、新型コロナの感染を防ぐため、人が密集することを避け、互いに距離を取る「ソーシャルディスタンシング」を訴えようと、間隔を開けたロゴマークを作成する企業が増えています。これまでは自動車メーカーのアウディやフォルクスワーゲン、ファーストフードのマクドナルドなど、外資系の取り組みが目立っていましたが、日本の企業でも広がってきたもよう。

ピップもその流れで4月20日にロゴを発表。サイトやSNSに掲載しているほか、大阪・道頓堀にあるLED時計台「ピップタック」でも表示されているそうです。

…しかし、ピップといえば、「ピップエレキバン」「ピップマグネループ」など、磁石の力を生かした商品で有名ですよね。磁石といえば、どうしてもぴったり引っ付いたりくっついたり…というイメージが強いのですが、ロゴマークなんか離しちゃって大丈夫だったんでしょうか…。

「いえいえ、磁石を使った商品などで、日常の中での体のつらさに寄り添い、身心の健康に貢献するウエルネスカンパニーとして、こんなときこそ健康の意識を高めることができれば、と思っています」と話すのは同社の広報担当者。

社名のピップの音を連想される「P!」と描かれているロゴマークには、アイデアをピッ!と発想し、ピッ!と発信する企業でありたい…という思いが込められているそう。もともと「ピップ」は1970年に発売した生理用ショーツの商品名「ピップショーツ」に由来するといい、「当時の生理用品に対する暗いイメージを明るくするため、英語で『優れているもの』という意味もある、破裂音がはじける軽やかな音が名付けた」といいます。今となっては親しみ深い名称ですが、当時はタブーを払拭する革命的な響きだったのかもしれません。

そんな歴史的な経緯がある社名を反映したロゴだと思うと、このソーシャルディスタンシングの表現も、より一層深いメッセージがありそうに見えてきませんか? コロナが無事終息したときは、また磁石の力で「P」「!」が一緒になれたらいいですね!

なお、ソーシャルディスタンシングを表現したロゴは、りそな銀行、日本野球機構(NPB)などでも作成しています。また、スポーツ紙の「デイリースポーツ」でも、新聞題字の間隔を空けるなどの試みを行っています。

(まいどなニュース・川上 隆宏)

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