「タブレットでやる気を」「1日2時間『親学級』」…コロナで休校、小学生中学年・高学年生の家庭学習事情

新型コロナの感染拡大を防ぐため休校が続いていますが、家庭でみんな何をどれくらい勉強しているのか、とても気になりますね。小学校中学年・高学年生の子どもの家庭学習の実態について、ママたちに聞きました。授業もなく、ほぼ1日中家で過ごす毎日。もう低学年ではないとはいえ、「メリハリつけて、自分でちゃんと勉強時間取りなさい」といっても、それはなかなか難しいこと。できる子もいるようですが…。

1)学校から課題は出ているか

2)どんな学習を行っているか

3)家庭学習の時間

4)中学年・高学年ならではの悩みや対応・工夫

などについてリサーチしました。

■タブレット学習に切り替えて、少しでもやる気を起こさせる

▽Yさん、小学3年生(男の子)

1)いつ家庭学習をしている?

あまり決まっていません。「今日の勉強は?」と私が声をかけた時間からスタート(苦笑)。

2)勉強をしている時間の目安

学校の授業時間になるべく合わせ、40-45分やったら休憩(タイマーを使用)、を2セットくらいですね。受験をするわけではないし、まだ小3なので、1日90分程度集中して頑張ればいいかな、と。

3)主な学習内容

学校から出ている課題(算数・国語)プリントを1枚ずつと毎日10行日記をつける。通信教育の練習問題(タブレットで国語・算数・英語)など。

4)3年生なりのママの対応・工夫

通信教育は毎月出す課題を溜めに溜め、私に叱られてやっとやるという状態でした。

それでも「紙に書く練習も必要」だと思い、タブレットではなく紙ベースで続けていましたが、コロナ休校を機にタブレット学習に変更。3年生になって、「紙に書く」ことにも慣れ、同時に「タブレットでの回答」も使いこなせてるので、このタイミングでタブレットに切り替えてよかったと思っています。

   ◇   ◇

今やPCやタブレットは親よりも上手に使いこなしてしまう子どもたち。それでスムーズに進んで勉強してくれるなら、今が取り入れ時間もしれません。

■1日2時間の「親学級」開校

▽Iさん、小学校4年生(男の子)

1)いつ家庭学習をしている?

だいたい午後2時-4時。親の仕事の都合などで臨機応変に変動。

2)勉強をしている時間の目安

ほぼきっちり2時間!

3)主な学習内容

学校から出ている宿題(足りないので、コピーして使うことも)、主人手作りのプリント(子どもが好きなキャラクターが登場するので、食いつきがいい)、市販の問題集。

4)4年生なりのママの対応・工夫

とにかく勉強が大嫌いな息子、放っておくと、1ミリも勉強しません。「やりなさい」と言ってもやらず、お互い悶々とする日々。ならば!と腹をくくって1日2時間、親(主人と私が1日交替)が先生になってガッツリ「親家庭教師」をしています。4年生にもなると反抗的な態度が強くなることも。そういう時は中断したり、その日はなしにしたりしています。自分が先生になって教えることで、私自身も勉強になるし、子どもの得手不得手も分かってよかったです(全然把握してなかったので)。イライラすることも多々ありますが!

   ◇   ◇

「やりなさい!」「本当にやってるのかしら?」と毎日変なストレスを溜めるより、Iさんのように腹をくくって1日1-2時間程度ガッツリ向き合うのもアリですね。子どもの勉強への取り組み方も目の当たりにできる。毎日は覚悟が必要かもしれませんが…。

■友達がスイッチを入れてくれた

▽Hさん、小学校5年生(女の子)

1)いつ家庭学習をしている?

週2日ほど塾に通っているので、なんとなくその時間に合わせる感じで(今は塾が閉鎖中)。

2)勉強をしている時間の目安

だいたい夕方5時-7時。

3)主な学習内容

学校から出たプリント((国・算・理・社の4科目)、塾から出たワーク(塾オリジナルの問題集:国・算)

4)5年生なりのママの対応・工夫

受験は考えていませんが、仲のいいクラスメイト数人と4年の終わりから塾に通い始めました。コロナで閉鎖後、すぐに課題がたくさん出たのですが、「休みなのに、なんで勉強しなきゃいけないの」と反抗的な態度。私が言ってもぜんぜん聞かないので、友達とビデオ通話をさせてみました(もちろんママたち承諾済み)。友達同士で「学校の宿題も塾の課題もウザイね-。でも、一応こんな感じでやってるよ」というようなことを数回話したら、ちょっとスイッチが入ったようです。たまに部屋をノックすると、慌ててゲームを隠すこともありますが(苦笑)、なんとか頑張っているようです。

   ◇   ◇

親に反抗する、言うことに耳を傾けないのは、高学年の「あるある」な態度。先生や友達などの、第三者の言うことなら聞くんですよねー(笑)それを利用するのもなかなかナイスな作戦!

■勉強すれば、あとは自由時間

▽Tさん、小学校6年生(女の子)

1)いつ家庭学習をしている?

朝食が終わって少ししてから、基本午前中です。

2)勉強をしている時間の目安

約2-3時間ですね。自分なりに水分を取ったり、休憩を入れているようです。

3)主な学習内容

学校から毎週宿題が出ています。親が〇つけしてから金曜に提出、翌週の分をもらってくるというスタイル。提出がマストなので、自主的に頑張っています。あとは、無料サイトからプリントアウトしてやらせたり。ほかのことはあまりにも自主的にやらないので、やめていた通信教育を再開しました。

4)高学年なりのママの対応や工夫は?

「やっておきなさい」と言ってもたぶんサボるので、「午前中は基本的には勉強、午後からは自由な時間」にしています。もう6年生なので、自由時間といっても、ゲームやYoutubeなど時間を考えながらやっているようです。低学年だったら、自由時間も管理なきゃいけないですが、そのストレスはないですね。「勉強しないと、好きなことできない」と分かっているので、午前中は勉強を頑張っているようです。

   ◇   ◇

「やることやったら、あとは好きなことをやっていい」これって、大人だって動いてしまう魔法の言葉。ダラダラと先延ばしにせず、午前中に済ませ、後は自由時間。自分なりに1日のプランを立てる力もつくかも!?

   ◆   ◆   ◆

中学年・高学年(3-6年生)ともなると、子どもの心はどんどん成長して自我も強くなり、いちいち反抗してくる、なんてことも。パパやママもあの手この手で工夫していますね。

特に高学年は勉強内容も難しくなったり、中学に向けての成績も気になったり…どうしても休校中の「学力の差」が心配になってしまうところですが、「家庭学習頑張らなきゃ!」と必要以上に焦ると、そのイライラは子どもにも伝わってしまいます。

友達と遊びたい、外に出たい、その気持ちを抑えてなんとか頑張っている子どもたち。「けっこうちゃんとやってるじゃん」「自分で進めてて偉いね」というプラスの言葉がけで、できるだけ気持ちをあげる作戦を取ってあげたいですね。モチベーションを上げてあげることで、「明日はもうちょっと頑張ってみようかな」「やりたくないけど、今日の分は終わらせちゃおう」と、子どもが自分でスイッチを入れてやる気を出してくれるかもしれません。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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