コロナで歯科に行けない人へ…思いやりたっぷり!超ハンドメイドなフリーペーパー 歯科医院が作成
新型コロナウイルスの影響で通院ができない高齢者に向けて、口の健康を守る参考にしてほしいと、三重県の歯科医院がユニークなフリーペーパーを作成し、高齢者・障害者施設に無料で配布しています。歯科衛生士さんたちが手書きで制作したものといい、やさしいタッチのイラストや文字から、思いやりとやさしさがストレートに伝わってきます。
配布しているのは、三重県津市にある歯科医院「ナカハマデンタル」です。津市と隣接する松阪市にある高齢者・障がい者への訪問診療を行っています。
新型コロナウイルスの感染拡大にともない、4月半ばから5月のゴールデンウィーク明けまで、診療に向かうスタッフの数を減らしていたそうですが、その間自宅待機となっていた2人の歯科衛生士がコツコツ制作したといいます。イラスト担当と文字担当に分かれて作業を進めたそうですが、自宅でパソコンなどの環境がないこともあり、作業は超アナログに。結果的に、プロのデザイナーでは到達しえない味のある内容となりました。
「STAY HOME 歯科」というタイトルのフリーペーパー。口の中で汚れが付きやすい場所や、歯ブラシの使い方など、自宅でできる簡単な口腔ケアを掲載しているほか、「寝たきりの方やお口をゆすげない方のケアは」「口臭が気になります どんなケアが必要ですか」など、看護や介護の場で気になることも紹介しています。
特に珍しいのは、ドラッグストア・100円均一ショップなどで販売されている口腔ケアグッズを紹介しているところ。「STAY HOMEが求められる時期なので、身近で購入できるものを紹介したかった」と同医院の担当者。実際に購入して医院のスタッフらが使い心地を確かめた商品を取り上げています。
印刷も手作り感満載で、家庭のプリンターで印刷したものを持ち寄って製本したそう。500部ほど作成し、これまでに訪問診察のエリアにある高齢者・障害者施設350カ所に郵送で送ったといいます。寄せられる反響をみて、今後を検討していきたいとしています。
(まいどなニュース・川上 隆宏)