かっこいいけどなんかちょっと変… 日常に溶け込む「甲冑侍」の正体とは

物々しい甲冑姿の武将が、現代の街の風景に不自然さ全開で溶け込んでいる写真がSNSに相次いで投稿され、注目を集めている。紙袋をぶら下げてコンビニに向かう無防備な後ろ姿や、自販機で飲料を選ぶ凛とした立ち姿、自転車で爆走する無邪気な姿…。やたらとかっこいいのに妙に間の抜けた雰囲気が癖になるこの武将、一体何者?

投稿したのは、世界遺産の姫路城で活動する「姫路城甲冑隊」のメンバーでもある、ナガ×マサ/甲冑侍さん(@u4_masa)。姫路城甲冑隊は、毎週日曜、甲冑姿で観光客をもてなすボランティア団体だ。ちなみに兜の「水牛角」が目を引くナガ×マサ/甲冑侍さん愛用の甲冑は、黒田官兵衛の嫡男黒田長政のレプリカである。

ナガ×マサ/甲冑侍さんは、甲冑隊の隊員として活動するかたわら、3年ほど前からは個人で“甲冑Instagram”も開始。お気に入りの写真を投稿するうち、歴史や城郭の愛好家らから「写真を撮らせてほしい」と声が掛かり、近畿や東海、北陸の城を訪ねる撮影ツアーも度々実施するようになったという。

今年1月にTwitterも開始したところ、6月に入り、姫路城と姫路の市街地をバックに柵にもたれかかる写真と、今にもコンビニに入店してしまいそうな写真が「シュールだ」「タイムスリップしたみたい」と大きな話題に。ナガ×マサ/甲冑侍さんは「日常の中に甲冑がいる面白さがウケたのでしょうか」と受け止める一方、「普段はこのようなテーマで撮ることはほとんどないんです。撮影はあくまでも甲冑が映えるお城や山の中がメインですし、むしろそうあるべきだと思っています」と強調する。

とはいえ、自分の甲冑姿に絶対の自信を持つナガ×マサ/甲冑侍さん。今回の反響についても「発信を続けていれば、愛好家以外にもきっと見つけてもらえると思っていた。ようやく来たか、という手応えも感じています」と話す。

目下、47都道府県を全て回り、各地方のカメラマンに撮ってもらう「天下統一」を目標に掲げる。「SNSの反響は活動のモチベーションになります。天下統一まではまだ道半ばですが、これからもかっこいい写真を通して甲冑の魅力を伝えていきたいですね」と意気込んでいる。

(まいどなニュース・黒川 裕生)

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