マスクの一時置き…スマートに解決! 革小物メーカーが作った「わざわざ持ちたい」ケース

 マスクが不可欠の毎日。生活の中で困るのが、水分補給や食事の時、一時的に外したマスクをどこに置くかという問題。テーブルなどに放置することは、ウイルスが広がる可能性があるといわれいます。ではどこに置けばー。

 こんな悩みを解消してくれそうな商品を大阪のメーカーが開発しました。革小物の製造販売を行うJACAJACA(ジャカジャカ・大阪市西区)は6月3日、大人向けのマスクケース「masre(マスレ)」の販売を始めました。ありそうでなかった、大人向けのスマートなデザインが人気となり、発売から10日で販売数は1000個を突破。コロナがきっかけで商品化を思い立ち、会議や試作はリモートワークで行ったという、コロナ禍ならではの背景を担当者に聞きました。

■リモート会議で商品開発

 商品開発を思い立ったきっかけは?

 「コロナ禍で日常的にマスクを着用するようになると、『食事の時、外したマスクの置き場所がない』『外したマスクを人に見られたくない』『バッグやポケットの中でくしゃくしゃにしたくない』こんな不安や不便さを感じるようになりました。自分たちの培った技術やアイデアが、少しでもストレス解消のお役に立てないかと思ったのがきっかけです」

 培った技術というと?

 「私たちは普段からレザーアイテムをお作りしておりますが、固定観念にとらわれず本当に使いやすくて質の高いモノを作ることにこだわっています。定番でもあるお財布やスマホケースも他にない使いやすさをカタチにしており、世の中にあまり見られないアイテムを考案してきました」

 例えば?

 「お客様からのご要望で、ぜんそくの吸入薬のケースもお作りしておりますし、アクセサリーとして身に付けられるバッグハンガーも開発しました。これらは皆さまに驚かれると同時に、喜んでいただいております。ですので今回も、自分たちらしいマスクケースが作れるはずと思い開発を始めました」

 コロナ禍の真っただ中でした。

 「企画会議はリモートワークの中、6人のチームで行いました。家で図面を引き、試作は15回以上行いました。出し入れの簡単さや持ち歩きのときのサイズなど、『ここはもっとこうした方がいいんじゃないか』とリモートの画面越しに意見を出し合い、ブラッシュアップしていきました。その中で、マスク落下を防ぐストッパーや予備用マスクを入れるポケットが生まれました。何度も何度も改良を重ねました。見た目はシンプルですが、随所にこだわりを盛り込みました」

 革特有のニオイはないのでしょうか?

 「革は一部分にしか使用しておらず、メインの素材は制菌効果のあるポリエステルとなっておりますので、特にニオイを感じてはおりません」

■10日間で販売数1000個突破

 「マスレ」という商品名の由来は?

 「マスクケースと言うと、プラスチック製のようなかたいイメージがありますが、私たちの考えたのはケースと言うよりも『マスクの入れもの』の方かと思い、『マスク』と『いれもの』をかけて『マスレ』としました。決定までには、すごく時間がかかりました(笑)。6人で案を持ち寄り、23日かけて1つに絞りました」

 これまでの売れ行きは?

 「スタート開始から10日間で1000人を超える皆さまより応援購入をいただき、15日現在、1085個となっております」

 「見た目はシンプルですが、よくあるマスクケースとは違います。仕方なく持つではなく、『持ちたい!』と思っていただけるような、大人向けマスクケースに仕上がりました」

 「masre(マスレ)」は、一般的なプリーツタイプの不織布マスク向け。クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で販売中。サイズ約11.5×約6.0×約2.0センチ。全6色。16日現在、Makuakeサイトで5566円(税・送料込)。一般販売予定価格は6050円(税・送料込)。

(まいどなニュース/神戸新聞・金井 かおる)

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