淡路島でごみを漁って暮らしていた子猫、飼い主の仕事のストレスを吹き飛ばす癒し猫に
淡路島でゴミ捨て場でゴミを漁って暮らしていたココアちゃん、お腹が空いて肥料を食べてしまうこともあった。ココアちゃんが保護された頃、仕事のストレスを抱えていた住田さんは、猫と一緒に暮らそうと思い、保護猫を探していた。
■ゴミ捨て場でエサを漁っていた子猫
ココアちゃんは、野良猫が産んだ子猫で、兵庫県の淡路島にあるゴミ捨て場をうろついてエサを探していた。お腹が空いていたようで、近くの別荘地で畑の肥料を食べることもあったそうだ。
2013年9月、地元の保護団体「淡路ワンニャンクラブ」が、ココアちゃんを保護しようと餌付けして捕獲した。生後半年くらいで、母猫や兄弟は見つからなかった。
シェルターに来た頃は、まったく人慣れしていなかったが、家猫修行を積んで、徐々になでさせてくれるようになった。
■この子だ!と思える猫を探して
住田さんは、仕事のストレスで疲れていて、癒しを求めていた。その頃は、Youtubeで猫の動画ばかり見ていた。「動物は何でも好きなんですが、仕事をしているので、犬と猫、どちらを飼うか考えた時、猫のほうが私のライフスタイルに合うと思ったんです。留守番もできて、トイレも家の中でしてくれる。父と兄を説得して、2013年3月くらいから猫を探し始めました」
個人で譲渡活動をしている人の猫に会ってみたが、保護されて間もない猫で、人に慣れていないためペットシーツの下に隠れてしまった。
「結局あまり姿を見ることができず、運命的なものが感じられなかったんです」
同じ頃、住田さんは譲渡サイトでも猫を探していた。淡路ワンニャンクラブをみつけてブログを見ると、ココアちゃんがこうへいくんという猫と一緒に掲載されていた。「淡路ワンニャンクラブのように複数のボランティアさんが出入りするところは、猫が人になれているんじゃないかと思いました」
■猫と暮らして穏やかな気持ちになれた
ココアちゃんとこうへいくん、どちらか1匹にしようと思ったが、最初はあまり乗り気でなかった父親が「2匹もらってもいいんじゃないか」と言った。
その年の9月30日、住田さんは父親と一緒に淡路ワンニャンクラブに行ってみた。
ココアちゃんは保護されて間もなかったが、ケージに手を入れると、追いかけるように下に降りて来た。威嚇もせず、「きっと慣れてくれる」と思えた。こうへいくんはすっかり人なれしていて、もっとかまってくれと鳴き続けた。
住田さんは、そのまま2匹を連れ帰り、ココアちゃんをみつちゃん、こうへいくんをなつくんと名付けた。
みつちゃんは住田さんが帰ると玄関まで迎えに来てくれる。なつくんは、甘えん坊なので、みつちゃんにやきもちを妬くこともある。
住田さんは仕事でイライラすることがあっても、帰宅するとみつちゃんとなつくんがいるので癒されるという。ぐちを言わなくなり、お客さんと猫の話をすることもあり、楽しく仕事ができるようになったそうだ。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)