交通事故の危険から救われた子猫…ひとりでの留守番生活が寂しすぎた猫も救う 一緒に暮らすいい相棒に
子猫時代、たくさんの人がいる賑やかな環境で育ったにらくんは、里親のTさんのもとで留守番生活が始まると、寂しくてストレスと感じているようだった。Tさんは、にらくんのために相棒を探した。
■ひとりで留守番は寂しい
高知県に住むTさんは、工事現場にいて作業員に保護された白猫のにらちゃんを飼っていた。にらくんは子猫の時、Tさんの家のリフォームが終わるまでTさんが勤める会社の事務所にいて、夜は社長の家で賑やかに暮らしていた。
常に周りに誰かがいたのだが、Tさんの家に来ると日中一匹だけで留守番をしないといけなくなった。ストレスを感じたようで、Tさんが帰宅すると待っていましたとばかりに背中にびょーんと飛びついてきた。室内を移動すると、ストーカーのようにぴったりくっついてきた。トイレも失敗することがあり、このままではいけないと、Tさんはにらくんの相棒として、2匹目の猫を迎えることにした。
■外猫が出産するたびに子猫が交通事故で死亡
Tさんが勤める会社の事務員は、野良猫の子猫や野犬の子犬が産まれたという情報を保護仲間とLINEで共有していた。2019年4月21日、子猫が産まれたとLINEに一方が入ったと。
猫を外飼いしている人がいて、その人の家の倉庫で母猫が出産したのだという。
「国道に面した家で、それまでにも何度か出産したようなのですが、子猫が飛び出してはひかれていたそうです。その人は母猫に名前をつけていて、猫のことは好きだったようです。しかし、子猫を飼ってもいいけど、外飼いにすると言う。また車にひかれるといけないので、里親を探そうということになったそうです」
■寂しがりの先住猫にらくん、元気に
Tさんは、5月30日に子猫をもらいに行った。4匹のなかから好きな子を選んでくれと言われた。
子猫と一緒に母猫もいて、母猫は立派に子育てしていた。
どの子猫もきれいな顔立ちだったが、まだ小さくて性別は分からなかった。Tさんは、大きな猫を飼いたいと思っていた。一緒に猫を見に来ていた会社の社長が、「この子は雄だと思う」という子猫がいたので、その子をもらうことにした。社長も猫好きなので、1匹飼うことにしたという。
Tさんがもらった猫はしょうがちゃん、社長がもらった猫はうめちゃんと名付けられた。
生後2カ月くらいになるまで、フードを与えるために会社に連れて行き、日中はうめちゃんと遊ばせた。
男の子だと思ったが、じつは女の子だったしょうがちゃん。Tさんの目論見通り、寂しがりのにらくんのいい相棒になってくれて、にらくんも落ち着いた。
Tさんは結婚して3年になるが、にらくんとしょうがちゃんとの暮らしが楽しくて、まだ子供はいいかなと思っているそうだ。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)