「ファンのためにだけ頑張ってたらダメになっちまうよ」 アントニオ猪木さんの新たな名言が話題に
ブラジルへの移民、力道山によるスカウト、新日本プロレス設立、政治家転身……。
その激動の人生の中で
「元気ですかーっ!?」
「元気があれば何でもできる」
「迷わず行けよ 行けばわかるさ」
など人の心を震わせる数々の名言を生み出してきたアントニオ猪木さん。
今、Twitter上ではそんな猪木さんのアスリート魂を象徴する新たな名言が話題になっている。
それは6月23日にツイートされた下記のような内容だ。
◇ ◇
世間には、よく
「私はファンのために頑張ります」
なんていうやつがいるけど、 そんなの嘘だね。
ファンのためにだけ頑張ってたらダメになっちまうよ。
あくまでもテメエの生き方をどれだけ主張するか。そしていかにファンをこっちに向けさすかという。
◇ ◇
たしかにこの頃「ファンのために頑張ります」というセリフはアスリートやミュージシャンの常套句となっている。しかし本人にとってもファンにとっても真に重要なことは「誰のために頑張っているか」ではなくその対象が「いかに己を己たらしめるべく頑張っているか」である。それを自覚し、かつ身を挺して政治活動やチャリティー活動に取り組んできた猪木さんにとっては「ファンのために」なんて口先だけのセリフは陳腐に思えてしまうのだろう。
この猪木さんの新たな名言にTwitter上の猪木ファンは熱狂している。熱い声をまとめてみた。
◇ ◇
「だから私たちはプロレスにではなく猪木さんに熱狂したのです。」
「仰る通りですね! これも猪木さんが一貫して言っておられることですね。 猪木さんの試合を通じての生き様、メッセージをファンが受け取り、その結果、ファンの血肉となり、ためになるという。 私はそう思ってました。」
「リアル猪木世代の俺にとって、この猪木の言葉は深く胸に染み入る。どっぷりプロレスにハマったのも猪木の試合が、ただ純粋に面白かった。」
「ごもっともだと思います。 まさしくこれこそが猪木イズム!」
◇ ◇
なお今回の猪木さんの発言に対し一部のプロレスファンの間では「ファン目線を重要視する棚橋弘至さん(新日本プロレス)に対する批判では?」と深読みする意見も上がっている。創立以来、新日本プロレスの伝統だった「ストロングスタイル」を変革して今日のプロレスブームを創り出した棚橋さんに対して猪木さんが不満を感じているのだとしたら……たいへん興味深い話ではあるが、それはご本人のみぞ知ること。この場では深く追求しないでおこう。
猪木さんのTwitterアカウントは2日とあけず積極的に更新されており、日常のつぶやきなのか名言なのか定かでない重みのある言葉の数々を楽しむことができる。心が弱ってしまった時はぜひその扉をひらいて元気と勇気とチャージしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)