「びっくりドンキーフェリチタバンビーナ」ちゃん…って、名前長すぎ! 実は家族に愛される猫ちゃんです

 今日ご紹介するのは、16歳のフェリちゃんです。1年前から、肝臓と腎臓の治療のため病院に通っています。

 初めて病院に来た時には、吐き気が強く食欲もない状態でしたが、お母さんと一緒に通院を続けてくれて今は安定した状態を保っています。

 病院の待合室でのフェリちゃんは、お嬢さんお手製のお洒落なバッグの小窓から顔を出していて、ほんわかしたその様子が何ともかわいらしいのです。そしてフェリちゃんの横には、どんな時もフェリちゃんのことを第一に考えてくれる、フェリちゃん同様ほんわか優しいお母さんがいらっしゃいます。今までの大変な治療も、お母さんと二人三脚、いつも一緒だからこそがんばってこられたのだと思います。

 この写真は、昨年秋に院内で開催したプロカメラマンの忍者さんによる「わんにゃん撮影会」でのショット。おとなしいフェリちゃんだからこそ撮影会に参加できました。

 闘病中であってもしあわせに過ごしているフェリちゃん。実は、本名を「びっくりドンキー フェリチタ バンビーナ」といいます。呪文みたいなこのお名前には素敵な由来があります。16年前、まだ赤ちゃん猫だったフェリちゃんは、「びっくりドンキー」の駐車場で、現在の飼い主さんご家族に保護されました。当時まだ小学生だったお嬢さんが、「びっくりドンキーで出会ったこの子が、しあわせな女の子になれますように!」という願いを込めてつけてくれたお名前が、「びっくりドンキー フェリチタ バンビーナ」なのです。

 普段はこの長い名前の真ん中の「フェリ」だけが呼び名となっていますが、その名の通り、しあわせな毎日を送っているフェリちゃんを見ていると、16年前、駐車場での出会いは、奇跡ではなく運命だったのだろうと思います。これからもご家族と素敵な時間が過ごせますようにと願いを込めて、私たちスタッフも日々の診療にあたっています。

◆小林由美子(こばやし・ゆみこ) 獣医師。1990年開業の埼玉県ふじみ野市「こばやし動物病院」院長。米国で動物の東洋医学、自然療法を学ぶ。治療はもちろん予防やしつけなどにも造詣が深く、講演活動も行う。ペットと飼い主双方に寄り添う診療が信頼を得ている。

(まいどなニュース/デイリースポーツ)

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