加藤清史郎、7年ぶりの“映画初主演”でプレッシャー 『忍たま』とは別感覚

テレビCM“こども店長”で一躍人気を博した俳優の加藤清史郎(18)が、映画『#ハンド全力』(7月31日全国公開)に主演する。今年3月まで高校3年間をイギリスで過ごした加藤にとっては久々の映画出演。昨年の春休みを利用して一時帰国し、熊本ロケに参加した。しかも2013年の『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段』以来約7年ぶりの映画主演作。とはいえそこは1歳1カ月で俳優デビューしたベテラン。ブランクなど感じなかったに違いない。しかし加藤は「主演という壁にぶつかり、迷って悩んだ」という。その胸中とは。

主演映画はこれで3作目だが、『忍たま乱太郎』時代は小学生だった。「シリーズ1作目は小学校3年生で2作目は5年生ですから、当時は主演という肩書きに対する重みについて考えることすらありませんでした。だからなのか今回のお話をもらったときに“映画主演は初めてだ…”と思ったくらいです」と意外な心境。

子役時代の無邪気な心構えは幼いがゆえの事だが、加藤はそれを自省。転じて今回の主演という看板に対するプレッシャーになった。「主演は常にみんなのことを考えながら現場にいなければならないですし、現場のムードを作ったりもする。年下の自分にそれができるのだろうか?と。主演という立ち位置に対して、どうしよう?どうしよう?ばかりでした」と苦悩の壁が立ちはだかった。

そんな気張りを察知したのか、クランクイン前日に松居大悟監督からメールが届く。「そこには“清史郎が殻を破って楽しむことがカギ。気負い過ぎずに楽しんでいこう!”というポジティブな言葉がありました。周りの方が気遣ってくださるくらい無意識のうちに肩ひじを張っていたのかもしれません」と恐縮する。

演じたのは、廃部寸前の男子ハンドボールに入部した高校生・マサオ。鈴木福(16)や醍醐虎汰朗(19)ら歳の近い俳優陣と部活を疑似体験するかのような関係性も助けになった。「春休みなのに学校に行っているような感じでみんなとワイワイ。撮影に入ってからも不安はありましたが、みんなが“そんなに難しく考えなくていいよ”と声をかけてくれて乗り越えることができました」とサポートに感謝する。

改めての“映画初主演”を経た加藤は「もともと緊張しやすい性格ですが、映像作品でここまでの緊張を味わったのは久しぶり。主演ってこういう事なのか!と思い知りました。同じ主演でも『忍たま乱太郎』のときとは別感覚です」。芸歴17年目の新たな発見は、俳優としての大きなステップになる。

(まいどなニュース特約・石井 隼人)

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