飲食店の前に捨てられていた子猫の兄弟、いったん離れ離れになるも再会したら一気に仲良く戯れた
兵庫県淡路島で飲食店の前に捨てられていた子猫の兄弟。4匹いたのだが、ミディムくんとラージくんは同じボランティアに育てられた。いつも2匹寄り添って猫用ハンモックに揺られていたが、ミディムくんのほうが先に里親が決まって出て行った。
■飲食店の前に捨てられていた子猫の兄弟
2017年3月、兵庫県淡路島の飲食店の前に玉ねぎを入れるコンテナが置かれていた。店員が中をのぞくと、ハチワレ猫が3匹と黒猫が1匹入っていた。猫の保護団体・淡路ワンニャンクラブが保護して、手分けして飼育した。生後2カ月くらいで、きれいな被毛。人なれしていたので、誰かが飼っていたと考えられた。
淡路ワンニャンクラブのボランティアが預かったのは、ハチワレのミディムくんとラージくん。尻尾の先までそっくりな兄弟で、ミディムくんはハチワレ模様が額まで長く入っていて白い毛が多め、ラージくんは黒い毛が多めの子だった。2匹とも元気だったが、食べむらがあり、なかなか食べなかったという。
ラージくんは人なつっこいが慎重派、ミディムくんは人なつっこいやんちゃくんで、ジャンプが得意だった。
■ハイジャンプが得意なやんちゃ坊主
兵庫県に住む増田さんは、3匹の猫を飼っていた。家のガレージにいたちなつちゃんを保護した後、クロちゃん、ぺこちゃんを迎えた。
「家族みんな猫が好きなので、もう1匹迎えたいと話していたんです。先住猫も保護猫なので、ペットショップではなくてシェルターから迎えようと思っていました」
増田さんは、譲渡サイトでハチワレ猫を探した。
「淡路ワンニャンクラブのミディムくんを見た時、きれいなハチワレで可愛いと思いました。会う前から、この子をもらおうと決めていました」
2017年5月、淡路ワンニャンクラブでミディムくんに会うと、まったく警戒心がなく、すぐに抱っこできた。ただ、車は嫌がって、帰路の道中ずっと鳴いていたという。
名前はミディムくん改め、カツオくんにした。
しかし、家に着くとすぐさまやんちゃっぷりを発揮! おもちゃを見せると大きくジャンプして、飛びついてきたという。先住猫たちは、「なんだ、なんだ」と寄ってきたが、カツオくんはいつの間にかみんなになじんでいた。
■半年後に兄弟猫と再会
ボランティアのところに残ったラージくんは、なかなか里親が決まらなかった。他の猫とも遊べるし、ボランティアにかまってもらうと喉をゴロゴロ鳴らして喜ぶが、なぜか残っていた。
ラージくんの様子を淡路ワンニャンクラブのブログで見ていた増田さんは、ラージくんも引き取ることにした。2017年11月、淡路島まで会いに行くと、増田さんを見るなり、ラージくんはボランティアの胸にしがみついた。知らない人で警戒したのだ。
名前はラージくん改めコテツくんにした。
家に着くと案外平気そうで、すぐに兄弟のカツオくんと仲良くなった。
「生後2カ月くらいの時に離れ離れになっていたので、もう忘れていると思ったのですが、覚えていたようです」
いまでもカツオくんとコテツくんは、グルーミングし合ったり、一緒に遊んだり、寝ても起きても一緒にいるという。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)