コロナが生んだ『ぶっ飛びプラン』?宿泊業界の進化系?…京都のホテルが「一棟貸し」という暴挙に

GO TO キャンペーンも二転三転する中、旅行業界の悲鳴が聞こえる中、やけくそなのか、京都では『ホテル丸ごと一棟貸し』という謎なプランが登場している。

最初、HPを見たとき、何かのイベントか誤表示かと目を見張ったが、そうではなく、本当に本気でホテルを一棟貸しするプランが売り出されてる。これまで、団体旅行の代理店向けの全館予約や京町家や別荘の一棟貸しというのは存在したが、ホテル丸ごと一棟貸しを一般向けに販売するなど聞いたことがない。遂に客が来ない余りにオーナーが暴挙に出たとしか思えないこの謎プラン。そもそも、何の意図で?いや、誰が借りるねん?と疑問しか浮かばないこの謎のホテル「ホテル マテリアル」を直撃した。

謎ホテルは東山三十六峰を望む京都・三条通り沿いに面した京都では珍しいデザイナーズホテルで、エントランス部分に異常にお洒落なラーメン屋があることを除けば(これも謎)、普通に瀟洒なコンセプトホテルだ。ホテル内は6室のゲストルーム、食事ができるラウンジ(なぜかヒカキンが使っているソファー発見!わざわざこのソファーを見に来る客もいるらしい)、ルーフトップバーと海外旅行に来たような雰囲気を味あわせてくれるこじんまりまとまった素敵なホテルだというのが率直な印象だ。しかしなぜ、一棟貸しなのか。対応してれたマネージャー・ジェロニモゲレスさん(ブラジル人!)に謎の真相を聞いた。

-一棟貸しプランというのを拝見したのですが・・・

「はい。このラウンジから客室全て、ルーフトップバーも含めて、一棟をお貸しするプランです。大変ご好評を頂き、週末はほぼ一棟貸しプランで埋まっております」

■一棟貸しは普通に売れていた

まさかの売れているだと?!一体、誰が何の目的でホテルごと借り上げているのだ?

「同窓会や会社の同期グループ、ママ友の集まりなど色々な方にご利用頂いております。6室16名というサイズがちょうどよかったのだと思います。ルーフトップバーで三蜜を避けてBBQなんかを楽しんでいただいた後、ラウンジでくつろいで頂き、そのままお泊りになるという方が多いですね。」

確かに、7万から10万円の価格帯で16人が泊まれば、一人当たり6000円前後で泊まれる。

BBQコーナーの利用は破格の500円で、食事・飲み物持ち込み可能、たしかに一万円以下で都会でBBQを楽しみ、2次会、3次会、宿泊までできるとなればありなのかもしれない。しかも周りに気兼ねなくできるというのは大きい。しかし、よくこんな冒険的プランを思いついたものだ。同氏は続ける。

「コロナで4、5月の売上がほぼゼロでした。全室空いているんです。だったら全室丸ごと貸してしまおうと。普段は全室空室ということはありえないのでこんなプラン不可能です。」

コロナ禍に逆転の発想ということだろうか。妙に納得されられたこの挑戦的なプラン、今だけなのか、今後も続くのかわからないが、グループで下手に町へ出てパーティーをするぐらいなら、三蜜を避けた都会の屋上でBBQ&ステイというのもいいのかもしれない。

■ホテル マテリアルHOTEL MATERIAL

〒605-0034 京都府京都市東山区中之町210-4

地下鉄東西線東山駅より徒歩8分

TEL 075-762-1777 FAX 075-762-1700

◆村山 祥栄(むらやま・しょうえい)前京都市会議員、大正大学客員教授。1978年京都市生まれ。専修大学在学中は松沢成文氏の秘書を務める。リクルートを経て京都市議に。2010年、京都党を発足。2020年2月の京都市長選で出馬も惜敗。現在は大正大学客員教授。

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