猫を飼う気はなかったが…母猫に置き去りにされた子猫を保護 ツンデレな猫に成長
兵庫県に住む増田さんは、実家で猫を飼っていたが、自分が飼うとは夢にも思っていなかった。ただ、母猫がどこかに行ってしまい、1匹だけになった子猫を放っておけなかった。その子猫を飼ってから、わずか1か月後、再び子猫を迎えることになった。
■母猫に置き去りにされた子猫
2013年、兵庫県に住む増田さんは、立て続けに2匹の猫の里親になった。
1匹目は2013年6月、家の敷地にいたところを保護したという。家の横に棚があり、たまに親子猫が来ていた。母猫が子猫を連れて来ているのは知っていたが、ある日、子猫を置いて姿をくらました。
「まさか、子猫を置いていくとは夢にも思いませんでした。たいていいつも一緒にいたのに、その日は夕方になっても戻ってこなかったんです」
■キトンブルーの瞳の可愛い猫
増田さんは、猫を飼いたいと思っていたわけではなかった。
「子猫を1匹だけにしておくわけにもいかず、棚に住み着かれても困ると思いました。その頃はシェルターのこともあまり知らず。かといって保健所に電話するのもかわいそうで、うちで飼うことにしたんです」
野良猫だったが、警戒心はないようで、最初から抱っこできたという。夏だったので、「夏」を名前に入れたいと思い、千夏(ちなつ)という名前にした。
獣医師に診せると生後3カ月くらいだと言われた。猫風邪もひいておらず、元気だったという。「キトンブルーの瞳がきれいで、すごく可愛かったんです」。千夏ちゃんは、典型的なツンデレ猫。寝転んでいたら、お腹の上に乗ってくることもある。つかず離れずのところがいいそうだ。
■1匹より2匹のほうが寂しくない
6月に千夏ちゃんを保護して落ち着いた頃、今度は7月に猫を引き取ることになった。
知人の家の庭で母猫が子猫を6匹産んだので保護したが、6匹全部飼うのは無理なので里親を探していた。話を聞いた時、既に生後2~3カ月になっていたという。
「猫は1匹でも大丈夫ですが、2匹いたほうが寂しくないだろうと思いました」。増田さんが見に行った時、まだ全員残っていて、家の中は猫だらけだった。増田さんはちなつちゃんとの相性を考え、一番小さな猫をもらうことにした。
「猫はからだが大きいほうが強そうなので、あまり強すぎる猫が来ても困ると思いました。けんかをしてもいけないし。周りの猫は動き回っていたのですが、おとなしそうで、じっとしていたんです」
■「千夏」と「クロ」2匹はいつも一緒
増田さんは、そのまま猫を引き取った。名前は「クロ」にした。千夏ちゃんは最初、シャーっと怒ったが、3日ほど経つとじゃれて遊ぶようになった。クロくんは逃げるわけではないが、動き回らなかったという。
子猫の時から千夏ちゃんがクロくんの毛づくろいをして世話をする。そのスタイルは、いまでも変わらない。弟ができたような感じで、姉弟のように一緒に眠る。まるで一心同体のようなのだという。
増田さんは、千夏ちゃん、クロくんを迎えて以来、さらに3匹の猫を迎え、今では計5匹の猫と暮らしている。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)