21歳で大往生した先住犬がつないだ縁 家族に加わったハスキーのお陰で8キロ減量に成功
兵庫県芦屋市に住むMさんのお家にはいま、ミニチュアダックスフントのシェリーちゃんと、ハスキーのひなちゃんの2匹の犬がいます。実はハスキーの方は保護犬です。そのハスキーとの縁をつないでくれたのが、それまでMさん宅で飼われ、21歳で大往生した保護犬のトイプードル、サラくんでした。
■21歳で大往生
保護犬として引き取られて家族の一員となっていたトイプードルのサラくんは2017年、21歳で亡くなりました。残ったのはミニチュアダックスフントのシェリーちゃん。Mさんは、心にぽっかりと穴が空いたような日々を過ごしたそうです。
「家にはずっと犬は2匹いるというのが普通でしたから」
サラくんは推定4歳で保護され、保護団体からMさんが引き取りました。亡くなる直前まで歩いていたほどの大往生でした。
Mさんはサラくんが亡くなった後、保護犬を探し始めました。シェリーちゃんのこともあり、小型犬が希望でしたが、なかなかタイミングが合わず、1年半の月日が流れました。
「小型犬はやはり引き取り手が多く、連絡を入れた時点で決まっていることが続きました」
■ふと目に留まったSNSの記事
そんな時たまたま、サラくんを引き取った保護団体の代表が「千葉の保護団体でハスキーの譲渡先を探している」という記事をSNSでシェアしているのが目に留まりました。くしくもその団体の代表は、亡くなったサラくんを保護した団体の代表を師と仰ぐ人でした。
その時、Mさんは「この子だ」と、すぐに思ったそうです。サラくんをお世話してくれた信頼できる人の紹介であること。そして、ちょうど、自宅を建て替えて庭も建物も大きくなり、大型犬を飼える環境になっていたこと。そのハスキーが小ぶりの女の子で、自分たちの年齢でもお世話が可能だろうという、さまざまな条件がタイミングよくそろっていました。
「主人はもともとハスキーが好きで、飼いたかったみたいです」
Mさんはすぐに連絡を取り、譲渡を申し出ました。聞くと、そのハスキーは迷い犬で、1カ月も県の保護センターにいて、その後、保護団体のもとで1カ月ほど過ごしていたそうです。
「まだ推定2歳くらいと幼く、人懐っこいというので保護センターもできるだけ譲渡先を見つけたいと活動をされていました」
Mさんの申し出でとんとん拍子に話が運び、新天地が決定。名前もひなちゃんに決まりました。
■大型犬との散歩で、ご主人は8キロ減量
ひなちゃんは、さみしがり屋で人がそばにいないと鳴き続けることもありました。当初は小型犬のシェリーちゃんとの接し方にも多少の問題はありましたが、時間の経過とともに少しずつ解決してきました。
1年たった今、Mさんは「私自身、大型犬の扱いもできるようになり、犬たちとの生活がさらに豊かになってきています」と笑顔を浮かべます。そして、何よりも大きく変わったのは飼い主のご主人でした。朝夕1時間ずつひなちゃんの散歩をするようになって、8キロのダイエットに成功したのです。
もしかしたら、天国のサラくんがMさんご夫妻に「僕みたいに元気で長生きしてほしいから」と、ひなちゃんを巡り合わせくれたのかもしれません。だとしたら、ひなちゃんはサラくんからの恩返しのプレゼントだったのかな。
(まいどなニュース特約・山中 羊子s)