宝島社の“マスク本”が「どこにも売ってない」「即完売」と話題 発売日に完売する書店も

 雑誌販売部数トップシェアの宝島社(東京都千代田区)が8月に発売した3点のマスク本が話題を集めています。女性向けファッション雑誌「SPRiNG(スプリング)2020年10月号」に至っては、発売日当日に完売する書店が続出。ツイッター上には「どこにも売ってない」と嘆きのツイートが並びます。

■意外に少ない「付録にマスク」

 2020年上半期に発売された雑誌の付録を調べると、マスクを付録にした雑誌はわずか2点のみでした。「美ST(ビスト)2020年3月号」(光文社、PITTA美人見えマスク2個セット)と「DIME(ダイム)2020年4月号」(小学館、ユニ・チャーム超快適マスクすーっとミント)(「まいどなニュース」編集部調べ)。

■接触冷感マスクが続々

 しかし8月、立て続けにマスク付き本が3点出版されました。いずれも発行元は、宝島社。3点に共通するのは「接触冷感マスク」です。

 1つ目は、女性向けファッション雑誌「SPRiNG(スプリング)2020年10月号」付録の「ムーミン 洗える!接触冷感マスク2枚&マスクをしまえるスライダーポーチ」。発売前からムーミンファンを中心に話題となり、発売日当日の書店店頭には早々と完売を知らせるポスターが張り出されました。同社通販サイトにも在庫なし。

 ネット上には「どこにも売ってない」「発売日に即完売」「予約しててよかった」など、悲喜こもごもです。同社では月刊誌の重版は行っていないため、在庫を求め生活圏外のコンビニやスーパーまで足を延ばす人たちのツイートが今も見受けられます。

 残る2つは、「洗って使える!ひんやりマスクBOOK」と「洗って使える!ひんやりマスクBOOK 少し小さめサイズ」いずれも999円(税抜き)。ずばりマスクが主役のマスク本です。同社によると、マスク本体の生地は、接触冷感性を持つというMicax(TM)を使用。特殊なナイロン素材に鉱石を混ぜることで熱伝導率をアップさせたという素材です。「暑い、蒸れるという悩みを軽減し、耳が痛くなりにくくサイズ調節も可能。つけるだけで、ひんやり、なめらかな快適マスクになりました」(同社)。こちらは9月2日現在、同社通販サイトに在庫あり。ただし、1人3点まで。

■付録マスク1日着けてみた

 8月下旬のある日、「洗って使える!ひんやりマスクBOOK」を実際に着用し1日過ごしてみました。神戸市内の当日の最高気温は34.9度、最低気温は27.4度。昼過ぎ、地上から地下街に降りるエスカレーターでは、親子のこんな会話が聞こえてきました。「暑い」「南国か」「砂漠か」。無言で何度もうなずきたくなる蒸し暑さでした。

 実際に手にしたマスクは、鼻の部分に縫い目のない柔らかい生地。立体型マスクに慣れていたため、一瞬、戸惑いました。しかし着用すると、鼻の形に沿う分、鼻の穴と口元周辺に空間ができ、息苦しさはありませんでした。外に出ると顔はうっすら汗が。生地が薄いため、汗が表に染みていないか心配しましたが、取り越し苦労でした。内側に付いた汗の跡もほどなく乾きました。

■手作り派には生地+材料本も

 コロナ禍以降、マスクの生地と材料がセットになった本もいくつか出版されています。

・「今すぐ作ろう! 手づくりマスク (すぐ作れるマスクの材料つき)」(ブティック社、2020年3月12日発売)

・「かんたん手作りマスクBOOK (ガーゼ2枚+ゴム紐60cmつき)」(宝島社、2020年6月22日発売)

・「別冊すてきな奥さん 材料キットつき初めてでも作れる!立体マスクとプリーツマスク」(主婦と生活社、2020年7月17日発売)

(まいどなニュース・金井 かおる)

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