繁華街にぽつんといた野良の子猫、キャッチのお兄さんや酔客が見守るなか保護し、猫好き家族の一員に

サビ猫のごまちゃんは、繁華街の一角にいた。まだ子猫だった。キャッチの人がえさを与えていたが、自分では飼えず、様子を見ていたという。3匹の保護猫と暮らす堤さんの夫が発見、堤さんは急いでレスキューに向かった。

■盛り場にいた子猫

2019年9月、沖縄県に住む堤さんの夫は繁華街に飲みに行っていたのだが、堤さんに電話をかけてきて「子猫がいるが、隠れている」と言う。堤さんは、そんなところにいたら、車も通るし、いろんな人がいるので、保護したほうがいいと思い、車にバスタオルやキャリーバッグを積んで急いで出かけた。

子猫は、木の中に隠れたり、店の生け垣の奥に入ったりして移動した。周囲にいたキャッチの男性や酔客が「あっちに行った」「こっちにいるよ」と教えてくれた。キャッチの男性は、子猫にえさを与えていたが、自分で飼うことはできず、ずっと気になっていたそうだ。子猫の姿を見失い、「1時間粘ったし、もう帰ろうかな」と思ったら、キャッチの男性が、「ここにいた!」と教えてくれた。子猫は捕まえると暴れたので、数人で取り押さえた。堤さんがバスタオルにくるんで抱っこすると、周囲から拍手が沸き起こった。

■またたく間に先住猫と仲良しに

翌日、動物病院に連れて行くと肉球をちょっとすりむいていたが、元気だった。生後2、3カ月だった。

堤さんは3匹の猫を飼っていたが、一番年長のもずくくんは、すぐに受け入れた。みーちゃん、ぽんずちゃんは警戒していたが、ぽんずちゃんは齢が近いので、あっという間になれて、追いかけっこをするようになったという。

■多頭飼いしてよかった

堤さんは多頭飼いしてよかったと思っていたが、さすがに4匹は多いなと思い、何人か知り合いの人に「猫はいらない?」と声をかけた。本気で里親を探していたわけではない。

「でも、可愛いし、3匹も4匹も変わらない。飼おうと思いました」

ごまちゃんという名前にした。

ごまちゃんは末っ子なので、とても甘えん坊。いつも一番上のお兄さんのもずくくんにくっついている。ぽんずちゃんとも遊ぶが、みーちゃんにはよく怒られているという。食欲もりもり。遊ぶのが大好きで、いつもおもちゃを壊してしまうやんちゃ坊主だ。

4匹が一斉に走り回ることはなく、たいてい2匹ペアになって追いかけっこをする。4匹仲良くしている姿を見ると、堤さんはまったく飽きないし、癒されるという。

「変顔をしていたり、なんでこんな寝方をするんだとうというようなアクロバティックな寝相だったり、毎日楽しいんです」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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