自分はこうならないと決めてたのに!「理想の母」とかけ離れて凹むママたち 現実との向き合い方を聞いた
「理想の母」それは何も、“常に微笑みを絶やさない、聖母のような優しい母”なんて大げさなものではありません。たとえば「子どもにキツイ一言を言いすぎない」「なるべく栄養バランスのいい食事を出す」など、ささいな「理想」です。バタバタの毎日、自粛生活でストレスのたまる日々、小さな「理想」にすら手が届かず凹み気味なママは多いのではないでしょうか。「理想としてはこうしたいたのに、そうならない…」と自らを省みてモヤモヤしてしまうママたちの思いを紹介します。
■どうしても他の家庭や子どもが気になって比べてしまう
よそはよそ、ウチはウチ。頭では分かっているのに、どうしても他の家や子どもと比べてしまい、焦ったり変な嫉妬心を持ってしまう自分にモヤモヤしてしまうことありますよね。
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▽習い事ひとつ取っても、他人と比べてしまう
まだ小学1年生なのですが、他の子が「勉強系」の習い事をしていると聞くと、妙に焦ってしまいます。つい公文や通信教育など、算数や国語の習い事ばかり考えてしまう。子どもは運動系、芸術系の習い事をしたいと言うのですが、なかなか「いいよ」と答えてあげられなくて…この子のやりたいことをやらせてあげよう、と思っていたのに。いざとなると躊躇してしまう自分がイヤです。〔Hさん、子ども7歳〕
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▽友達を引き合いに出してしまう…
怒るとき、たまに「○ちゃん(友達)は頑張って続けてるのに、なんでやらないの?」など、友達を引き合いに出してしまうことがあります。子どもの悲しそうな恨めしそうな何とも言えない顔を見て、「はっ!しまった…」と大後悔するのですが、後の祭り。少し時間が経ってから、「比べるような怒り方してごめん」と謝っていますが、つい口をついて出てしまう「比べる怒り方」、やめないと!〔Tさん、子ども15歳、11歳〕
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▽人のSNSを見るたび、変な嫉妬心!?
今はコロナであまりお出かけの話は聞きませんが、少し前まで友達や知り合いの「家族でどこどこへお出かけ~」「ホテルのビュッフェ最高!」「音楽フェスを満喫!」のようなSNSの投稿に勝手に嫉妬…「自分は仕事や休日の溜まった家事、育児で何にもできないのに」なんて悲しくなったり。「SNSなんか見なきゃいい」「見ても、よそはよそなんだから」と思いつつ見てしまい、いい歳してなにやってんだ、と悶々とする…ウチはウチ!と割り切って生きたいのに。〔Uさん、子ども4歳、1歳〕
■「怒鳴らない育児」なんて、夢のまた夢だった…
大きな声で怒鳴らず、子どもがちゃんと動いてくれるような「言葉掛け」をしようと思いつつ…気づいたら怒鳴っている。顔も多分般若みたいな怖い顔。あ~理想の母には程遠い。
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▽「自分はこうはならない!」 と思っていたのに
近隣のあるママ(顔も名前も知りませんが)の子どもを怒鳴りつける声とその内容がすごいんです。聞きたくないのに丸聞こえだし、「これ、通報ものじゃない?」と思うこともしばしば。声から察するに、子どもは中学生くらいで反抗期という感じ。「子どもをあんな風に怒鳴りつける母親にはならないぞ!」と思っていたのですが…。最近、口答えや反発がすごいわが子に大声で怒鳴っている自分がいます。怒りに任せて叱りつけてしまう自分がすごく嫌。とはいえ、優しい口調ばかりだと子どもになめられそうだし…毎日何を言えばいいか、どう接すればいいか悩みまくっています(泣)。〔Yさん、子ども13歳〕
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▽「お母さんを困らせないで!」は禁句にしないと…
6歳と4歳の息子。コロナ禍&猛暑でお出かけもできず家の中で過ごす休日は、朝からドタバタ、分刻みでケンカ。「静かにね」「ちょっと走るのやめてみようか」最初はこんな声がけから始まりますが、そのうち「うるさいよ!」「もう、ママを困らせないで!」と、つい自分本位なキツイ言葉が出てしまいます。「ママを困らせないで」は、人の顔色をうかがう子どもになってしまう可能性があると聞いたことがあるので、気をつけなきゃと思いつつ…イライラすると出てしまう。まず、自分の気持ちを鎮めないと、と反省しています。〔Kさん、子ども6歳、4歳〕
■ちゃんとしなさい! と言いまくりたくなかった…
「ちゃんと勉強しなさい」「きちんと片づけなさい」子どもにとっては、耳をふさぎたくなるフレーズです。できれば口うるさく言いたくないし、子どもには自主的にやってほしいもの。しかし現実は…
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▽気づけば「勉強しなさい」が口癖に!?
才能ある人のお母さんの話を聞いたり読んだりすると、「私は「勉強しろ」とは一言も言わなかった」という人が多い。「よし、私も子どもが小学校に上がって勉強しなくても、「勉強しなさい」とは言わないぞ!」と思っていました(笑)。しかし、小学校に上がっても勉強癖がつかず、ゲームや漫画ばかりの子どもたち。「あともう20分は勉強しなさいよ」「授業はちゃんと理解してるの?」気づけばこんな声がけばかり…でも、言わないとやらないし、こちらもわからない。理想と現実がかけ離れすぎています(苦笑)。〔Oさん、子ども10歳、7歳〕
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▽手伝ってよ! と逆ギレ状態で言ってしまう
「ママってさ、手伝ってほしいとき逆ギレしながら言うよね」そんな子どもの一言にハッとしました。しかも、家事をするとき「あー大変大変!」という雰囲気をかもし出しているみたいで…確かに、「ちょっと、自分のお皿くらい自分で洗いなさいよ!」「自分の服は自分でしまうくらいできないの?!」と、いつも怒っているかも…
「〇してくれたら助かるな」「これ、ちょっと一緒にやってくれない?」という優しい言葉が出ない。心に余裕がなくても、ちょっと柔らかく言ってみようと心がけ中です。〔Fさん、子ども11歳〕
■反省を繰り返しゆっくりと自分の思う「理想」に
けっこうどのエピソードも「あるある」で、耳の痛い方も多いのではないでしょうか。
理想を持つのは大切なことですが、育児にも「母のあり方」にも人生にも、正解なんてありません。いつも「こうしたい」「こうしなきゃ」と思いながら過ごしていると、心も体もがんじがらめになってしまいます。
「育児=育自」ともよく聞きますが、まさにそう。「あ、やっちゃった…」と思ったらちょっと反省、ちょっと直す、そしてまたやっちゃった…そんなサイクルで前に進んでいけば、ゆっくりでも着実に自分なりの「理想」に追いついていけると思うのです。
そんなママの頑張る姿を、子どもはちゃんと見ています。
(まいどなニュース/BRAVA編集部)