子どもが見ているYouTubeにママたち困惑 「何時間も見て止められない」「知らない間に変な動画を…」
家事をしている間にちょっとだけ、あるいは電車や車、レストランなどでちょっと静かにしていてほしいからと、子どもにスマホやタブレットなどを与えてYouTubeを見せているママは少なくないと思います。おとなしく見ているので、つい目を離してしまいがちですが、気づけば何時間も経っていたり、「こんなの見ているの?」と子供に悪影響そうな動画を勝手に見ていたり…そんな経験を持つママも多いのではないでしょうか。YouTubeでの困りごとエピソードとその対処法を紹介します。
■何時間も見ている! これって依存!?
大人もそうですが、楽しいものを見ている時間ってあっという間に過ぎますよね。しかも静かに観ていてくれる間にママはいろいろ家事を片付けることができたりするし、子どもって操作をすぐに覚えて関連動画を次々にタップするので、スマホを取り上げるタイミングもうっかりしているとあっというまに時間が経ってしまいます。そうこうしているうちに「そういえば、2時間以上見ている…」なんてことも。
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▽夕飯も見ながらじゃないと食べない
「電車命」の息子は、保育園から帰ったらとりあえず電車のDVDを見て、その後は主人のiPadでひたすら電車のYouTube動画を見ています。電車名も動画で覚えたようなもので、主人は「ボキャブラリーも増えたし、電車は害ないし、別に(たくさん見せたって)いいんじゃない?」と呑気なこと言うし、私も「まあいっか、見ている間は家事とかいろいろできるし」と思うようになってしまって…「ご飯だからやめようね」と言うと、泣いて怒ってハンストを起こすので、夕飯食べながら見る始末。結局7時から9時半くらいまで、2時間半以上見ていますね。〔Uさん、子ども2歳〕
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▽ひたすらゲーム動画
カードゲームにドはまりしている小3の息子。DSやスマホのゲームにハマるよりいいか、と思いきや、パソコンでひたすらYouTubeのカードゲーム動画を見ているんです。一応宿題やってから、という規則を守りつつ、延々と見ている。「大概にしなさいよ~」と言っても、「これチェックしないと、友達と話になんないの!」と。「そんな話しかできない友達は友達じゃない!」なんて、まだ世界の狭い小3には言えないし…1日に3時間くらい見ているときもありますね。下の子も時々一緒にのぞき見しているし、どうにかほかの方向に持っていかねば、と思案中です…。
〔Oさん、子ども9歳、4歳〕
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自分が子どもの頃、「ちょっとテレビ見ていて」と親にいわれた経験ありませんか。それと同じ感覚で、ついYouTubeを子供に与えてしまう…。楽しそうに見ているし、ママにとって自由な時間の確保にもなるので、気づくとついつい1時間、2時間…。時間を決めてみせることはやはり最も大切なことですね。
■動画にすぐ影響される!
「そんな言葉どこで覚えた?」「なんか変な動きしているなぁ」これって動画の影響だよねぇ…そんな子どもの言動に気づいたことありませんか。ママたちがちょっとびっくりした動画の影響エピソードを紹介します。
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▽「なんでそんな遊び方!?」は大抵YouTubeの真似
娘と一緒にオモチャ売り場を覗くと(買わないよ!とは伝えている)、「あれYouTubeのでやっていたやつだ!ほしい!!」と目ざとく見つけてねだってきます。また、スライムを注射器に入れて人形につけたり、人につけたりする動画を見て、まったく同じことを家で真似したり。「この遊び方はどこで知った?」と思うことは、大抵YouTubeの真似ですね。
リカちゃん人形を使ってドラマ仕立てにしている動画があるのですが、そこでは彼氏彼女の話とかもやっていて。まだ4歳だったのに、彼氏、彼女という言葉を覚えて使ったり、「ダレソレくんがイケメン!」とかまるで女子高生みたいな話をしてたり…正直困っています。最近「ウザい」という言葉も知ったらしく、「ウザいってどういう意味?」と聞かれてビックリ(苦笑)。〔Kさん、子ども5歳〕
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▽君たちの夢はYouTuberか?
小さな3姉妹がひたすらおもちゃを紹介する動画が大好きな双子の娘。いつも釘付けになって見ていただけですが、ある日「はーい、ダレソレ(娘の名前)でぇ~すぅ、今日は、ナントカ(あるキャラクター)のおもちゃを紹介するよぉー!」と2人でノリノリで真似しているのを発見。動画を見ているときはやけにハキハキしゃべっているし、口調も変わります。〔Eさん、子ども3歳(双子)〕
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親しみのあるキャラクターが活躍する動画や、幼い子どもがYouTuberとして出ている動画もたくさんあります。子どもが影響を受けるのもうなずけます。言葉が増える、表現力が豊かになるなどのメリットもあるかもしれませんが、「言葉遣い悪い!」など気になることがあったら、要チェックです。
■知らない間に変な動画を見ていた!
次々に出てくる関連動画から、子供にはふさわしくない変な動画や危険な動画を見ていて驚いた!という経験のあるママもいます。小さい頃はわけも分からず関連動画をタップしてしまったり、小学生くらいになると操作を覚えて自分でキーワードを入れて検索したり…。そんなママたちのビックリした体験や対策などを紹介します。
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▽隠れて見ていた息子を激怒!
ある子ども向けアニメのお風呂シーンからの関連動画(けっこうヤバいやつ)を、いとこと男子3人で隠れて見ていたので激怒しました。速攻YouTubeのアプリを削除しました!
その後は、YouTube Kids&テレビに飛ばして併用、そのうちYouTubeのクオリティに飽き始め、今は、『あにてれ』(テレビ東京が提供しているアニメ見放題サービス)にハマっています。
iPadやYouTubeの音声認識が次男(6歳)の発音も聞き取れるようになってきて、検索スキルが上がってきちゃっているので、目下の課題は次男対策です(笑)。とはいえ、YouTubeのおもちゃ紹介動画のおかげで、おもちゃをチェックできるので、前のようにやみくもにおもちゃを欲しがらなったというメリットもありましたが(苦笑)。〔Oさん、子ども9歳、6歳〕
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▽関連動画で勝手に再生されていてビックリ!
娘が3歳くらいのころに見ていた動画の関連動画として出てきてしまったのが、アナ雪のエルサやスパイダーマンのコスプレをした人たちが警察ごっこや誘拐ごっこをしている内容。車に轢かれる残酷なシーンとかもあって、「え!なにこれ?子ども向けのものじゃないよね?」とかなり驚きました。娘にはそれは見てはいけないと伝え、すぐに再生履歴を削除し、YouTube内の制限付きモードを設定。それからは、子どものそばで何を見ているか聞き耳を立てたり、見た後は再生履歴のチェックをしたり、という対策をしています。〔Kさん、子ども5歳〕
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子どもにかじりついて見張っているわけにもいかない。制限付きモードにしたり、安心してみられるチャンネルだけを登録したりして、登録チャンネルから見させるなど、なんらかの設定をすることが一番の対策のようです。
■エルサゲートって知っていますか?
「エルサゲート」耳慣れない単語ですが、今回紹介したエピソードに大いに関係のあるキーワードです。
ネットいじめ、ハラスメント専門家で、いじめや組織のハラスメントを未然に防ぐシステムの開発に携わっている隈有子さんによると、エルサゲートとは「YouTubeで子どもに人気キャラクターの動画と見せかけて、子どもに不適切な内容を見せる悪質な動画」のこと。
「キャラクターは偽物の場合が多く、一緒に見ていればおかしな内容だと気がつくのですが、親の知らないところで動画を見せっぱなしにしていると、子どもが知らないうちに有害な動画を目にしてしまう可能性がある」そうです。
隈さんによると、不適切な動画の例として下記のような事例を挙げています。
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・キャラクターの首を切ったり、流血したり、ナイフで刺すような残虐なシーンが流れるなど、グロテスク動かつ暴力性が強い動画
・キャラクター同士がキスをしたり、服を脱がせたりなどのアダルト動画
・キャラクターが飲酒をしたり、人の顔に何かをぶつけたり、エスカレーターの手すりを走るなど、悪質なマナー違反動画やいたずら動画
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また、エルサゲートを回避するには「子どもにYouTubeで動画を見せる場合、動画の内容を保護者がチェックするのが大事」とする一方、「ずっと一緒に動画を見ているわけにはいかないという方も多いようで、各ご家庭工夫をされているよう。見ることを禁止するのではなく、判断がつかない子どもには、親が環境を整えツールを上手に活用していくという事が大切なことではないでしょうか」と述べています。
忙しい毎日、子供と向き合ってあげる時間がないときは、スマホは最強ツールと思ってしまいます。おとなしくYouTubeを見ていてくれる時間は、ママにとってはとてもありがたい時間になります。
「こんなに見せちゃいけない」「なるべく一緒に遊んであげたい」と思いつつ、気づけば長時間見せてしまっている、変な動画を見てしまっていることはなかなか避けられない現状になっているようです。
とはいえ、「20分だけ!」ときっちり時間を決めたり、YouTubeを見ている間は監視したりするのは難しいですよね…。隈さんもいっているように、「禁止するのではなく、親が環境を整えてあげて、上手に活用していく」ことが大切なようです。
(まいどなニュース/BRAVA編集部)