鑑賞しおわったら大学芋に…美しく美味しい「さつまいも彫刻」が話題に
鮮やかな濃紫の中に浮かぶ白い花模様…。
美しい彫刻が施されたさつまいもの画像がSNS上で大きな話題になっている。
この「さつまいも彫刻」を手がけたのは木工、フルーツカービング作家の佐藤朋子さん。
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▽佐藤朋子さんのツイート
「さつまいもの表面に模様を彫りました。 最後は大学芋にして美味しくいただきました。 #サツマイモ #野菜彫刻」
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Twitterアカウントを拝見すると、佐藤さんはりんごやパプリカ、石鹸などさまざまなものをキャンバスに彫刻作品を手がけておられるようだ。こういった作品はいったいどのような経緯で生まれたのだろうか?佐藤さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):さつまいもに彫刻を施そうと思われたきっかけをお聞かせください。
佐藤:昨年1年間、月刊誌「家庭画報」(世界文化社)の目次ページ掲載作品を担当しており、月毎に季節に合わせた彫刻作品を制作していました。このさつまいもは10月用に彫ったものです。
中将:佐藤さまは以前から果物や石鹸を使って彫刻をされておられますが、このスタイルを始められたきっかけ、このスタイルの面白さをお聞かせください。
佐藤:果物や石鹸にナイフ1本で彫刻していくというスタイルは、タイの伝統技術です。2004年に単身タイへ赴き現地で技術を学んだ後、自分なりの世界観で作品を制作しています。ナイフ1本で彫刻を施していくシンプルさと、身近な果物や石鹸が素材という気軽さが魅力です。また、果物や野菜を使う際にはそのものが元々持つ瑞々しさ、美しさをどう活かすか、という点が面白いところです。
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▽佐藤朋子プロフィール
福井育ち 京都在住
学生の頃から木工を中心に作品を制作。
2004年、フルーツカービングを知り、単身本場タイへ。
帰国後、「atelier SATO フルーツ&ソープカービング教室」を京都と福井で開講。
カルチャー教室講師、イベントやTVでの展示、デモンストレーション、出張講習等、活動中。
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果物や野菜を用いた彫刻はタイで約700年もの歴史を持つ伝統文化だということだ。生きた素材が放つ瑞々しさと鮮やかさは木や金属の彫刻作品にはない魅力。また少々もったいない気もするが、鑑賞し終わったら料理して食べてしまえるというという利点もあるので、いろんな意味で芸術を味わいたい方にはうってつけのアートと言えるだろう。
なお佐藤さんは11月に京都のGallery Daimonで個展を開催予定。
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▽Gallery Daimon
京都市北区紫竹東大門町50-6
個展開催期間:11月7日(土)~15日(日) ※月曜休廊
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ご興味のある方はぜひ佐藤さんのTwitterや公式サイトをチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)