三毛猫が産んだ姉弟猫を保護 「美猫」&「変顔で癒してくれる猫」に成長
子猫の花重(はなえ)ちゃんと晴生(はるき)くんは、野良猫の三毛猫が民家のガレージで産んだ子猫だった。三毛猫はちゃんと育児をしていたが、近隣の子供たちが子猫をおもちゃのように扱い、ぽいと道路に捨てたため、民家の住人Aさんは里親を探すことにした。
■野良の三毛猫が出産
2010年5月8日、大阪府に住むAさんの自宅ガレージで三毛猫が出産した。生まれたてで、耳が横側についている子猫は、とても可愛らしかった。
三毛猫は2匹の子猫を産んだのだが、他の猫が産んだ2匹の子猫も一緒に育てていた。Aさんはサポートしつつ見守っていたが、6月ごろ、近所の子供たちが子猫を勝手に連れ去り、行方不明になってしまった。どうやら数日間、おもちゃのように連れ回していたようだった。
「自宅の前の道路のど真ん中に、子供が子猫をポイと捨てたのを母が偶然見て、激怒して、他の子も含めすぐに保護したんです。数分でも遅かったら車にひかれていました」
■いつしか我が子に
最初は4匹の里親の募集をしたが、三毛猫が産んだ姉弟は、いい縁がつながる前にすっかり我が子になっていた。他の2匹は、無事譲渡できた。
姉弟なので同じ頭文字の名前をつけようと考え、女の子は大好きな八重桜をイメージして「花重」に、男の子は、晴れ晴れとした明るく楽しい人生であるようにと「晴生」という名前にした。
■ にぎやかな猫との暮らし
Aさん宅には、3匹の先住猫がいたので、エイズ・白血病検査が終わるまで花重ちゃん、晴生くんを隔離した。
一週間前に保護したむぅちゃんという子猫は、花重ちゃんや晴生くんと遊びたくてうずうずしているようで、走りまくって脱走したこともある。2匹ともおおらかな性格で、すぐに他の猫にもなじんだ。
花重ちゃんは、女の子らしい、まさにお花のような猫。面倒見のいいむぅちゃんが亡くなった後も他の猫たちの世話をしている。人間には抱っこをせがむ甘えん坊。
晴生はやんちゃなヘタレ、一日中何かしゃべっている。話しかけると返事をするし、名前を呼ぶとダッシュで帰ってくる犬みたいな猫だという。変な寝相で笑わせてくるムードメーカーでもある。
保護当時ガリガリにやせていた花重ちゃんもふっくらした体形になり、2匹は幸せいっぱい。今年10歳になった。
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)