ハマリすぎて「鬼滅貧乏」に? グッズ購入やコスプレ…追い詰められるファンに聞いた胸の内
劇場版公開など数々のメディアミックスを経て、日を追うごとに人気が過熱している漫画「鬼滅の刃」(集英社)。
しかし一方では「鬼滅の刃」にハマりすぎるあまり、膨大なグッズやコスプレ衣装を購入して生活が困窮してしまった人を指す「鬼滅貧乏」というワードも大きな注目を集めている。「鬼滅貧乏」…字面からして恐ろしいが、いったいなにがファンをそこまで追い込むのだろうか?自身が「鬼滅貧乏」に陥っているといういかりんさんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):いかりんさんはどうして「鬼滅貧乏」になってしまったのでしょうか…。
いかりん:私は鬼滅のコスプレをしすぎて「鬼滅貧乏」になってしまいました…。3月頃にAmazonプライムでアニメを観たのをきっかけにハマってからというもの、すっかり「金滅の刃」状態なんです…。
中将:鬼滅のコスプレってそんなにお金がかかるんですか?
いかりん:これまでいろんなコスプレをしてきましたが、鬼滅はそれぞれの登場人物がコスプレし甲斐ありすぎるんですよ。草履の鼻緒の色とかカラコン、ネイルの色とか、細かいところまでみんなバラバラだし、印象的なシーンも多いのでコスプレイヤーとしてそこは背景込みで再現しなくてはと思っちゃう…。
ウィッグや衣装、日輪刀も使いまわしがきかないので、1キャラクターをコスプレするのに数万円で済めばいいほうです。売っていなくて手作りしたものもたくさんあるので、時間もかなり取られてますね。
中将:単に服と髪型をマネして済むわけじゃないんですね。
いかりん:はい。たとえばこの前、映画になった無限列車編の中で、煉獄さん(煉獄杏寿郎)が列車の中でお弁当食べるシーンをコスプレしたんですよ。漫画の描写では弁当箱が何個あるかなんてわからないんですけど、欄外で作者の方が「11個ある」って書いてあったのでちゃんと数をそろえて中身も似たものを詰めて…(笑)。
中将:写真に写らない所までこだわってしまうわけですね!
それで、これまで総額でいかほど…。
いかりん:これまで鬼滅は14パターンやってきたので…総額はお察しください。
中将:しょ、承知いたしました…。
いかりんさんにとって鬼滅の魅力とはどんなところでしょうか?
いかりん:登場人物がみんな主人公になってもいいくらいの確立されたキャラクターなんです。これほど個々のキャラクターが人間的で、それぞれに感情移入できる作品はめったにないと思います。コスプレイヤーとしてもそんな彼らに、コスプレすることによって「煉獄さんならこんな表情するやろうなぁ…」みたいな感じでシンクロしていけるのが嬉しいですね。「鬼滅貧乏」は苦しいですが、まだまだ続けてしまうと思います(笑)。
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▽「いかりん」プロフィール
1997年創設のホームページ「関西焼肉.COM」管理人でコスプレイヤー。巷で“関西焼肉の女王”と呼ばれる。
テレビや雑誌にも出演。年間200回以上の焼肉を食す。食べ歩いた焼肉屋は通算約2800回、約700店以上。旨い焼肉屋の情報、美味しく食べるための焼き方などをSNSで発信中。
・著書…「焼肉ニクいっす!」(プラネットジアース)
・CD…「焼肉ニクいっす!」(「いかりん&リピート山中」名義)
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個々の登場人物の個性と魅力…いかりんさんのお話を聞いていて「鬼滅の刃」の人気の理由がよくわかった。またそういう作品だからこそいろんなグッズを買ったり、コスプレしたりして結果的に「鬼滅貧乏」に陥る人も大勢出てしまうのだろう。
まだまださらなる盛り上がりが予想される「鬼滅の刃」ブーム。これから手を出すという人は預金残高に余裕ができてからにしたほうがいいかもしれない。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)