「現代用語の基礎知識」が例年にない売れ行き…35年ぶりに増刷 コロナ禍など、混迷深める社会を反映か
この1年の社会を賑わせた重要ワードが分かる辞典「現代用語の基礎知識」が例年にない好調な売れ行きをみせているそうです。2020年11月5日に発売された「2021年版」が、35年ぶりに増刷されることになりました。新型コロナウイルスによる社会混乱をはじめ、国内・国際ともに注目すべき出来事が頻発した2020年…世界を読み解くために必要な知識を多数掲載していることから、注目を集めているのかもしれません。
「現代用語の基礎知識」は1948年の創刊以来、毎年刊行されている現代用語事典です。年末近くに発行されており、流行語・新語の年鑑的な性格を持つことから、話題を集めてきました。収録用語の増加にともない1000頁を超える重厚な本となっていましたが、2020年版から大幅にリニューアル。手に取りやすいコンパクトな体裁となり、時代を反映する新語と現代を生きるための基礎知識を厳選して解説する書籍として生まれ変わったとのことです。
注目を集める2021年版は、 新型コロナウイルスについて基本的な知識をおさらいできる特集ページや、「ソーシャルディスタンス」「3密」「自粛警察」「巣ごもり消費」などコロナ禍の世相を表す言葉を多数掲載しています。
特集「安倍長期政権のおさらい」や激動の国際情勢について専門家の執筆する記事などに加え、「ぴえんこえてぱおん」「~しか勝たん」などの若者言葉も収録。Netflixのドラマ『愛の不時着』『梨泰院(イテウォン)クラス』のヒットに代表されるいわゆる「第4次韓流ブーム」についても紹介するなど、コンパクトな誌面の中に幅広く「いま」をとらえる言葉を掲載しているといいます。
なお、年末の風物詩でもある「『現代用語の基礎知識』選 ユーキャン新語・流行語大賞」の発表が今年は12月1日に予定されていますが、増刷の決まった「現代用語の基礎知識」は、その「ことば」の選定元でもあるそうです。
■目次
【巻頭キーパーソン】
棋士・藤井聡太二冠「藤井聡太の言語(北野新太)」/将棋用語解説
【巻頭特集】
◯2020年のキーパーソン〔人物ファイル〕
◯世界の国旗/国旗コラム(吹浦忠正)
【現代用語ジャーナル】
◯新型コロナウイルスのおさらい(大曲貴夫/菅谷憲夫/小野昌弘/上昌広/朝長啓造)
◯コロナ時代の私たち(水島広子/斎藤環/上野千鶴子/島薗進/内田樹/姜尚中/辻田真佐憲/中川右介/加治屋健司/津田大介/谷口信和)
◯安倍長期政権のおさらい(五野井郁夫/古谷経衡/飯田泰之/久保文明/小此木政夫/土屋彰久)
【ニュースのおさらい】
「どうした」「そもそも」「どうなる」の3ステップで、気になるニュースをはじめから理解し直す!
【KEY NUMBER数字で読む2020】
【やくみつる世相フラッシュ】
【巻末/カタカナ語・外来語・欧文略語】