これすべて「一口」コンロで…?! 男子大学生が半年間、料理写真をインスタに→たどり着いた“神技”
「男子大学生が約半年間インスタに料理を投稿し続けた結果です。どうでしょう?」
そんなツイートが先日、大きな話題になりました。驚くべきはそのメニューの充実ぶり。主菜も副菜もそれぞれ手が込み彩りも豊かで、何なら全部一品にしてしまいたいレベル。まるで料理のレシピ本か、ランチの美味しいお店を紹介する雑誌を見ているようです。しかも驚くべきことに、全て「一口」コンロで作っているというのです。
ツイートしたのは関西在住の大学生、ひろ(@hirosryouri)さん。特に料理系の学校というわけでもなく、普通の文系学部に通い、趣味は「料理、カフェ巡り、食べることです!」といいます。
半年前に作った料理はパスタと具沢山スープや、パエリア、ロコモコ、デミグラスソースのオムライスにポトフ…。これだけでも一人暮らしの男子(いや、女子でも、誰でも!!)なら十分というか、かなりすごいと思いますが、半年後の写真に写っているのは、例えば、お刺身三種盛り▽マグロレアカツ▽いなり寿司▽きんぴらごぼう▽かぼちゃの煮物▽海老の具沢山みそ汁▽だし巻き卵▽お漬物…と6~8品が並んだり、目にも鮮やかな手まり寿司だったり、お店レベルのメニューばかり。瞬く間に拡散され、29万いいねを集め、「すごい…」「結婚してくださいと言いたい」「お店開いたら行きます」との声が続々と寄せられました。
■初めての料理が…「エビチリ」?!
そんなひろさんが料理を始めたのは、小学生の頃。「母親が栄養士の資格を持っていて、小さい頃から非常に健康的で美味しいご飯を作ってくれていました。よくお手伝いなどはしていたのですが、ある時小学校で朝ごはんを作って、それを発表する宿題がありそこから一気に料理が好きになった気がします」と話します。
ちなみに、このときの料理というのが、「エビチリ」。「なぜか張り切り過ぎてしまって…(笑)。母の助言をもらいながら作りました」と振り返るように、朝ご飯の領域をはるかに凌駕する本格中華に、当時の担任からも色々とツッコまれたそうです。
その後、大学生になり一人暮らしと自炊を始め、半年前からインスタグラムやツイッターに料理写真を投稿するように。「友人や両親はもちろん、フォロワーの方々から『美味しそう!』や『参考にして作ってみます!』というコメントや感想がすごく嬉しかった」といい、その声に押されるようにメニューの種類も中身もどんどんとグレードアップしていき、投稿数は150弱、メニュー数は300から500近くに及んでいるそうです。
とはいえ、「一口」コンロで自炊をした方なら想像がつかれるかと思いますが、キッチン自体も狭ければ、一度煮物に手を出そうものなら、気持ち的にも時間的にもそれ一品で終了したくなる…もののはず。
■カギは余熱、最後に火を通して完成
そのハンデは「もちろん、作り置きや前日に仕込みをすることもあるのですが、例えば、お湯を沸かしてパスタを固めにゆで、余熱でパスタに火を通している間に、空いたコンロでソースを作りつつ、他の料理の具材を切ったり下処理をしたり」して克服。「サラダなど火を使わない料理や、どのお皿にするかを選んでいます」とひろさん。冷めてしまうことや火が通り切っていない場合も想定し、最後に軽く加熱して仕上げれば、完成!と…、まさに寸分の時間も無駄にしないプロ顔負けの段取り力。しかも圧力鍋も使わないそうです。
「大きな流れでいうと、スープや煮込み料理など調理中触れなくて良いもので、なおかつ時間がかかるものから先に取り掛かる感じですね。『温かく食べること』を大切にしているので、例えば合計6品作るとして、その内温かいメニューが3つ、サラダなど冷たいor常温で食べるメニューが3つあった場合、冷たく食べる系の3品を先に作って、他の温かく食べる3品を完成直前まで並行して作り、食べる直前に最終調理をして完成させます」といいます。
合計6品作ること自体、凡人には意味不明ですが、やはり必要なのは全工程を見通し、複数のことを進めていく力。もはやデキるビジネスマンのようです。
そんなひろさんの「最高の一膳」は、食べた時の美味しさでいえば「カレイの煮付けと鮪丼、その他の一膳」で「これこそザ・和食のような、非常に美味しく落ち着く味」。また見た目、出来栄え、達成感でいえば、「手まり寿司」。「今まで作った中で一番華やかで、作っているときの楽しさや、完成したときのうれしさは一番だった気がします」とか。
「毎日投稿していた時や、2日に1回投稿している時もありますが、ここ最近は非常に忙しく3日に1回などになってしまっていますね。だいたい一人で食べることが多いのですが、実家に帰って両親にふるまうことも。正直ここまで反響があるとは思いませんでしたが、小さい頃から料理が大好きで、その続けてきた料理について様々なコメントやご感想などを頂けたことはとても嬉しいですね。せっかく頂いためったにない機会ですので、様々なことに挑戦し、今後、料理はもちろん、インスタグラムやツイッターなどにも、もっと力を入れて活動していきたいと思っています!」と話してくれました。
一体ドコまで進化するのか…。もう、ただただ…ため息です。
(まいどなニュース・広畑 千春)