「あっ、見たことある!」昭和の大ヒット柄ストップペイル、シモジマ100周年で復刻 懐かしさでファン悶絶
包装材の製造販売シモジマ(東京都台東区)はこの秋、1970年代に発売したオリジナルデザイン「ストップペイル」柄の包装紙や紙袋を復刻しました。
SNSには「ものすごく懐かしい」「近所の文具店の袋がこれだった」「定番にして欲しい!」など昔を懐かしむ声や、「現代にはない良さ」「ファンシーショップ感がたまらない」といった昭和レトロファンの声が多数投稿されています。筆者も神戸・三宮のシモジマで購入し、同僚に見せたところ「あっ、見たことある! 子どもの頃、鉛筆買ったときに入れてもらった」。昭和世代をキュンキュンさせる包装紙デザインの秘密に迫ります。
■ストップペイルの歴史
ストップペイルはファンシー商品全盛期の1970年代初め、シモジマのオリジナルブランド「HEIKO」から誕生しました。同社の「昭和の大ヒット商品」といわれ、2008年ごろまで流通しましたが、生産中止後は廃盤扱いとなりました。
デザインは赤と黒2色のシンプルな配色。赤い升目の中には、ウサギ、ネコ、イヌ、星の入ったガラス瓶などが描かれます。散りばめられた英語もアクセントになっていますが、よく見るとローマ字のセリフも。ネコのキャラクター、メメちゃんは「MAMANO OTESEI MEME NO APRON」と、ママのお手製エプロンを披露します。
名前の由来は英語の「STOP」とバケツを意味する「PALE」を合わせた造語。イラストの中には、STOPと書かれた赤いバケツの絵もあります。「ストップペイルっていうのか」「そんな名前だったんですね」と、今回の復刻で初めてデザイン名を知った人も多いようです。
■今後、定番化の予定は?
なぜ今、復刻したのか。同社商品開発室の担当者に話を聞きました。
--復刻のきっかけは。
「今年2020年が弊社創業100周年ということで、ファンシー柄の人気ナンバー1だったストップペイル柄を復刻することにいたしました」
「最近はレトロブームということもあり、以前にもガチャガチャを製作販売しているメーカー様からこの柄を使用してポーチを作成させてもらえないかというお話があり、他の柄も含めて製品化していただいたところ大変好評でした」
--作者は誰ですか。
「当時デザイナーとしてご活躍されていた板垣順子様という方です。当時、うちのファンシー柄はほとんどこの方のデザインです」
--復刻について顧客の反応は。
「『わー!懐かしい』と皆様本当に喜んでくださって、この柄をかわいがってくださっています。最近、公式ツイッターで再度紹介したところ更なる反響をいただいています」
--定番として復活の予定は。
「他の柄も復刻して欲しいとのご要望もいただいています。私自身も定番化を願っていますが、他のレトロ柄に変えていくことも検討しています」
シモジマ各店やオンラインショップで販売中。数量限定。
■「HEIKO」にも深い意味
同社包装紙の隅などに印字されたHEIKOのロゴは、漢字表記では「平光」。同社創業者、下島平次さんの名前の一文字「平」と、「真心を込めた商品が『光』のように世界の隅々まで行き渡るように」という思いから名付けられたそうです。
(まいどなニュース・金井 かおる)