なぎ倒されるビル、絡まる電線…小3が描いたゴジラが驚愕の躍動感 プロも思わず「すごい…」
ビルをなぎ倒し、電線を引きちぎり、進むゴジラ。黒一色の鉛筆画ながら、まるで映画か劇画かのような圧倒的な迫力がただよう一枚の絵。
イラストレーターの母も思わず、「カッコイイ~!!と叫んでしまった」という絵が、話題を呼んでいます。
それは、ちょっ子(@chokko_san)さんのツイート。リプ欄には、黒いシルエットで描き出されたゴジラの躍動感や、破壊された建物の立体感や描線を効果的に使った表現力など、どこを取ってもため息しか出ない大人たちの声が続々と。「画力が小3のレベルのはるか上空をいってます。黒の鉛筆さばきの威勢良さ。倒壊するビルの躍動感」「とにかくパッと目に入った時のインパクトが凄い!」「名のある特撮映画監督の絵コンテみたいでめちゃくちゃカッコいいです!」とコメントが寄せられ、いいねの数は12.3万を突破し、とうとう大人が描いた疑惑まで浮上してしまうほど…(笑)
漫画「ワンパンマン」の作画を担当する漫画家、村田雄介さんも「ゴジラのフォルムの良さといいフレーミングセンスといい明暗対比といい電線が視線誘導になってるところといい美点をあげたらきりがないけど、一言「かっこいい!」につきますね!すごいです!」と絶賛しています。
ちょっ子さんに聞いてみました。
ーすごい絵ですね。昔から絵がお好きだったのですか?
「そうですね。きっかけというのは特に思い当たらないのですが、小さい頃から絵を描くのが好きで1日に何枚も描いています。ゴジラは、以前テレビでシン・ゴジラが放送されていたのを見て以来、好きになりました。録画しておいたの何度も何度も見ています」
ーなんともいえない躍動感あるタッチですね。
「いつも、絵を描く時には一切何も見ていないし、なおかつNO下描きで一気に描きあげるんです。この絵を描いた日も、ふらっと家のプリンターからコピー用紙を引っ張り出してきていつの間にか描き始めていました。この時は描き上げるまで20分くらいだったと思います。『描いた。見て!』と言って私に差し出してきました」
ー下描きもなく、この構図を、20分で??
「絵を描くときはいつもこんな感じですね。20分は息子にしては時間をかけた方だと思います。その前日に電柱や電線を観察しているな~と思ったら…。普段からそんなに何かを観察しているという感じはなくて、一度見たものでもかなりしっかり覚えていて絵に描けるというちょっとした特殊能力を発揮して絵を描いているように思うんですが、今回はよりリアルに表現したいーという気持ちが芽生えたようです」
そんな息子さんが2年前に描いたというゴジラは、これはこれで全く違うテイストながら、知ってること全部描きたいんだ!!という思いが伝わってくるような、かわいくて、でも密度の高いゴジラ。ちょっ子さん曰く、「息子の場合は下手に大人が口を出さず、本人の感性のままに描くほうがいいような気がしていて、アドバイスはしたことがありません」といい、「できた絵は盛大に褒めて、その絵のどういうところが良いと感じたか出来るだけ詳しく本人に伝えるようにしています」と話します。
ちなみに、今回話題になったことを息子さんに伝えると「照れながらも嬉しさが隠せないといった感じでニヤニヤしていました」とのこと。「息子の絵、かっこいいから見て!というライトなツイートのつもりでしたが、予想以上の反響に驚いています。私は息子の絵のファンなので、単純に嬉しく思いました」とちょっ子さん。
ちなみに、ちょっ子さんのブログでは、普段の息子さんの様子も描かれていて、こちらもおすすめです。
(まいどなニュース・広畑 千春)