「小さじ1杯」の手間を激減させる魔法の調味料 答えは…薬味としても重宝するアレを発酵させます

 料理のときにチョロッと加えるだけで、味に深みが出て、その一品が格段においしくなるもの、な~んだ?答えは、すりおろしたショウガ!焼いた豚肉や湯豆腐にチョンとのせたり、うどんやみそ汁に入れたり、アツアツご飯に一さじと、お醤油少々…。もうなんでもかんでも一さじ入れれば、美味しさがパワーアップします。

 ショウガって、美味しいだけじゃなくて、体を温める作用があるので、冷え症や低体温の人、代謝の悪い人にもお勧めだし、殺菌作用も強いので、これからの季節、インフルエンザやカゼの予防にもこまめに食べておくと心強い食品なのです。

 でも、一度にたくさん食べる食品ではないため、使う分量もごくわずか。例えば、肉200グラムに対して、ショウガの使う量といえば、たいてい「小さじ1杯分」。「小さじ1」のために、すりおろし器を出して、すって、洗ってしまってと、ちょっと面倒くさいのも事実でしょう。

 チューブ入りのショウガでも構わないけど、体のために食べるなら添加物は気になるし、やっぱり生のピリッと感はチューブショウガでは物足りない…と思っている人に、お勧めなのが「発酵ショウガ」です。

 発酵ショウガというのは、ショウガを丸々1個すりおろして、煮沸消毒した瓶に詰めてふたをして、2週間冷蔵庫で寝かせたもののことです。ショウガが発酵するため、生のショウガよりもずっと日持ちがします。

 考案者のマスジマトモコさん(天然酵母のパンとおやつの店「はつたもの」店主)によると「発酵ショウガは、雑菌が入らなければ、半年から1年は冷蔵庫で保存が可能です。いちいちショウガをすりおろす手間もなくなるので、いつでも使いたいときに必要な分だけショウガのすりおろしが使えます」とのこと。

 確かに、アジやイカの刺身にちょっとのせるとか、甘酒や紅茶にちょい足しするときなどに発酵ショウガがあれば、便利なことこの上ないでしょう。発酵ショウガの作り方は上記の通りですが、健康雑誌『安心』の1月号にて詳しく作り方や使い方をご紹介していますので、よかったら書店でお手に取ってみてください。

 ちなみに、ショウガをすりおろすときに役立つのが「すりおろしやすい器具」です。マスジマトモコさんのお勧めはサンクラフトの「おろし器セット受け皿付き」(参考価格1500円)。ショウガ以外にも大根おろしにも使え「安定感があって、少ない力で楽にすりおろせる」と『安心』編集部のイシザキ談。

 ちなみに、私が愛用しているのはショウガとニンニクに特化したサイズ感が便利なOXO(オクソー)の「ジンジャー&ガーリックグレーター」(参考価格1400円)。フライパンや豆腐の上から、そのまんますりおろしてます(無精者だから)。

 美味しい料理を、より美味しくするために、ちょっとひと手間かけて調味料を作ったり、便利な道具の助けを借りたりして、日々の食卓がより豊かになるとうれしいですね。

(まいどなニュース特約・中村 曜子)

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