コロナ禍で失職したシングルマザー 働き方を見つめ直し、出会った仕事は「テレワーク」

新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、在宅で仕事を行うテレワークという働き方が注目を浴びています。これまでテレワークというと、IT関連企業が導入しているイメージが強かったのですが、その他の業界・業種でも積極的に導入されてきています。一方、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で職を失った方も少なくありません。

仕事を失ったことを機に働き方を見つめ直し、新しい仕事の探し方・働き方を見つけた私の友人の話をご紹介します。

■2020年4月、緊急事態宣言により仕事を失った

私の友人は小学2年生の女の子を育てるシングルマザーです。彼女はホテルのレストランで5年間パートとして働いていました。子どもが小学4年生になるまでは1日6時間勤務とし、その後は勤務時間を8時間に変更することで職場とも話し合いができていました。

しかし2020年2月に新型コロナウイルスの感染が日本にも広がりはじめ、4月には緊急事態宣言が発令されました。

彼女が勤めるホテルのレストランは休業となり、仕事のない状況が続きました。

そしてその数週間後、彼女は仕事を失うこととなりました。

収入が途絶えた彼女は貯金を切り崩しながら生活をし、緊急事態宣言が解除されたあと、ハローワークで仕事を探し始めました。

■仕事の探し方は多様化している

彼女は仕事を探すためにハローワークへ毎日のように通っていました。しかし求人は少なく、勤務時間などの面で条件が合わないものが多かったようです。

条件が合った5つの企業で面接を受けましたが、結果はすべて不採用。

子育てと失業。感染の恐怖から徐々にハローワークへ通うことができない心理状態となってしまいました。

しかし大切な子どものことを思うと「働かねば」という思いが強く、インターネットで仕事を探し始めました。探しているうちに、自分に合った働き方を考える時間を持つことができるようになりました。

子どもの学校行事や急病、またコロナ禍においても雇用が継続される働き方を考えた結果、在宅での仕事に挑戦したいと考えたのです。

そして探し続けて1カ月が経過した頃、ある企業の求人募集の記事を見つけました。

■テレワークの普及により光が見えた

その企業は東京にあるのですが、すべての業務が在宅でできるというものでした。また事務職の募集なのですが、パソコンのスキルも初心者レベルで大丈夫というものでした。

彼女は事務職の経験はなかったのですが思い切って応募し、慣れないZoomでの面接を受けた結果、見事正社員として採用されることになりました。

彼女は現在もその会社でテレワークを行っています。最初は慣れるまで大変だったようですが、仕事をしながら子どもとの時間を持つことができ、何より安定した収入を得ることができたことをとても喜んでいます。

辛い時期を経験した彼女ですが、辛いと悲観するだけではなく新しいことに挑戦している彼女はとても輝いています。

コロナ禍において仕事の探し方や働き方はどんどん多様化しています。私を含めとくに低所得世帯にとっては経済的に厳しい状況が続いていますが、何か新しいことにチャレンジする機会として前向きに捉えていきたいと思います。

(まいどなニュース特約・長岡 杏果)

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