無印良品担当者も驚く洋服ブラシ「売れ続けています」 SNSで2年連続バズる「毛羽立ったコートが生き返る」

 毛羽立ったコートに洋服ブラシをかけると新品同様によみがえったーー最近、ツイッター上でよく見かける投稿です。ビフォー・アフターの写真をアップする人も多く、見比べると確かに生まれ変わっています。商品は無印良品の「ブナ材洋服ブラシ 豚毛」税込み690円。同店を展開する良品計画(東京都豊島区)の担当者に聞きました。

■無印担当者「売れ続けています」

 同社公式サイト内にも同商品を紹介する店舗ブログがありました。

 「『毛玉ができているからもう着れないな。』と思っている方は諦めないで下さい!しっかりお手入れをすれば綺麗にまだまだ着ることができますよ!」(2020年1月21日投稿ブログより)

 担当者によると、同商品の発売は2017年3月。累計販売数は非公表とのことですが、「2019年の冬に火がついてから売れ続けています」。

 「2019年冬は『コートのケアに良い!』とSNSで広がったので我々としては秋冬に売れる商品だと思ったのですが、春夏も売上が伸びていたので驚きました」(担当者)

■2年連続、冬にバズる

 試しにツイッター上で反応を調べると、2019年12月から2020年1月にかけて複数のアカウントの投稿がいわゆるバズった状態に。これらの投稿を見たユーザーが実際に購入し、自身の感想を紹介。「690円でコートが生き返った」「ふわふわになった」「優秀過ぎる」等、さらに広がりをみせました。

 そして1年後の2020年12月。再度ツイッターで盛り上がり、中には10万いいねを集めるツイートも。「噂のブラシでコート復活した」「毛玉クリーナーとブラシでコート新調しなくて済んだ」「びっくりするほど毛玉取ってくれる」「すごい有能」「だいぶましになった」「コート生き返った」「売り切れてた」等。

■処分予定のコートで試してみると…

 神戸市内の店舗に行くと売り場の目立つ場所にありました。商品タグには「日常生活で付着したホコリを落とし 繊維を整えるためのブラシです。コシのある豚毛を使用しました」。数分眺めている間にも女性が2人、立て続けに手に取り、レジに向かっていきました。これもツイッター効果なのでしょうか。

 筆者も自宅用に1本購入し、年末のごみ捨て日に処分予定だった着古したコートを引っぱり出し試してみました。ショルダーバッグと袖の摩擦で見るも無残だった前身頃周辺。上から下へ数回ブラッシングすると、ひと目でわかるほど毛羽立ちはなくなりました。ブラシ本体から豚毛が数本抜けるものの、これまで習慣化してこなかったことが悔やまれます。

■花粉の季節にも重宝

 洋服ブラシは昔から、スーツやコートなどのお手入れには基本のツール。生地の繊維をほぐす、ホコリを取る、毛並みを整え光沢を出す、等の役割があります。花粉の季節に重宝している人も多いようです。春に売れる理由はこれだったのかもしれません。

 ブラシ専門店の高級品から100円ショップのプチプラ商品まで、さまざまな価格帯の商品があります。おもしろいほどの変化についついブラッシングし過ぎてしまいますが、くれぐれも生地が傷まないようにご注意ください。

(まいどなニュース・金井 かおる)

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