あなたは読める? 「聖母たちのララバイ」「来夢来人」「羯徒毘薫'狼琉」…難読な昭和歌謡のタイトル
「聖母(マドンナ)たちのララバイ」「来夢来人(らいむらいと)」「羯徒毘薫'狼琉(かっとびろっくんろーる)」…
難読な昭和歌謡のタイトルを列挙した「漢字読みテスト」がSNS上でひそかな注目を集めている。
このテストを制作したのは昭和歌謡やポップスを研究する「昭和歌謡大好き院生」(@utatorinrigaku)こと百井拓未(ももい たくみ)さん。
その懐かしくもややこしいタイトル達にSNSユーザー達からは「『駆けてきた処女』懐かしい…曲紹介の段階になって、"おい、これ何て読むんだよ?"って言う声がスピーカーから聞こえてきた古き良き思い出…」「『目を閉じて小旅行』はビデオテープでよく聴いたなぁ……シングルカットされていない名曲。中森明菜と同い年の自分は幸せだった……と思える今日この頃です。」「なんとなく当て字わかるけど⑬⑯⑳はさっぱりわからない」など数々のコメントが寄せられている。
百井さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):百井さん自身20代半ばとお若いですが、初めて難読の昭和歌謡に触れた時どう思われましたか?
百井:「キラキラネームかよっ!」と思いました。特に「銃爪(ひきがね)」なんてキラキラネームそのものでしょ(笑)。平成のJ-POPの歌詞にも、宇宙(そら)など当て字が多いイメージがありますが、昭和の頃から当て字は結構あるもんですね~。しかも、「ジュリアに傷心(ハートブレイク)」とか「Zokkon命(ラブ)」とか「密林少女(ジャングルガール)」とか、知っていなければ読めないものばかりですよね(笑)。
昭和世代ではない人にこのテストを出したら果たして何問正解できるのか、誰か検証してくれないかなと思います。
中将:今回ピックアップされたタイトルの中から特にお気に入りのものをお聞かせください。
百井:当て字タイトルってセンスが溢れてると思います!特に「銃」の「爪」で「ひきがね」!これは1番センスある曲名だと思いますよ!!「来夢来人(らいむらいと)」もセンスの塊だと思います!「匂艶(にじいろ)THE NIGHT」もセンスありますよね~!あとは、「女」を「ひと」と読ませるのが昭和歌謡らしくて好きですね~。
中将:歌謡曲ファンとして思い入れのあるタイトルなんかもあったりするのでしょうか?
百井:思い入れですかぁ……「目をとじて小旅行(イクスカーション)」は恋人と小旅行している時に一緒に聴きましたねえ。それ以外は特に思い入れは無ぇです!
◇ ◇
「誰か検証してくれないかな」ということだったので、平成生まれ世代代表としてコントユニット「橋本兄妹」のお二人にこのテストに挑んでもらった。
橋本兄妹は昨年7月にTikTokでコント動画配信をスタートして以来、半年足らずで約4000万回の再生回数を記録しているニュージェネレーションの旗手だ。
まず兄の橋本大祐さん(29歳)の回答だが、20問中、正解したのは「私の首領(ドン)」「YaYa(あの時代(とき)を忘れない)」の2問のみ。
妹の菜つ美さん(27歳)に至っては惜しい所はあったものの1問も正解なしという結果だった。
やはり平成生まれ世代にとって昭和のセンスはなかなか難しい部分があるようだ。
▽橋本大祐(はしもと だいすけ)
NSC大阪38期生。吉本興業所属。2016年、森本哲央と共にお笑いコンビ「ホテル」を結成。「M-1グランプリ」など賞レースにも意欲的に参加している。
▽菜つ美(なつみ)
2012年、音楽グループ「半熟BLOOD」を結成。北神急行電鉄のPRソング「恋のトンネル」、「トンネルの向こうで待ってる。」などの楽曲で注目を集める。2019年、マネジメント会社「株式会社 First Bridge」設立。2020年「Cafe&Live Space 露依楼囲」開店。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)