外遊びは?買い物は?夫のコロナ感染で…濃厚接触者の母子が経験した「14日間の自宅待機」の過ごし方
もしも家族がコロナになったら、その時点で同居家族はほとんどの場合、濃厚接触者となります。濃厚接触者に幼い子どもがいる場合、どうやって過ごしていけばよいか悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。実際に夫がコロナ感染し、その濃厚接触者となり14日間過ごしてきた体験をご紹介します。情報のひとつとしてお役立てください。
■コロナウィルス感染の濃厚接触者となるまでの経緯
まずは、私と子どもたちが濃厚接触者と決定するまでの経緯をかんたんにご紹介します。
▽夫の新型コロナウイルス感染が発覚!すぐに家族も検査へ
2020年10月に夫の会社で新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生。そのため、社員全員にPCR検査が行われ、その結果夫の新型コロナウイルス感染が判明しました。無症状であったため自宅待機を命ぜられます。私と子どもたちも夫の新型コロナウイルス感染が発覚した2日後に自治体の指定病院で検査を受けて陰性と診断されました。ですが、濃厚接触者であるため、自治体より14日間の自宅待機を命ぜられました。
ちなみに私たちが濃厚接触者となった時期はまだ医療体制にも少しながら余裕があり、爆発的に感染者が出ていない時期です。そのため、現在とは状況が違いますので、あくまでこの当時の出来事、情報として参考にしてください。
■濃厚接触者となった際に自治体から指導されたこと
陰性判定にひとまず安心はしましたが、14日間の自宅待機。元気の有り余る子どもたちとどう過ごそうかと悩みましたが、自治体からの指導は意外なものでした。自治体から特に守るようにといわれたのは次の2つです。
▽濃厚接触者は絶対外出NG…ではなかった!
陰性ということが分かった時点で、自治体がまず心配してくれたのは子どものことでした。電話でも特に子どもたちの状態についてよく聞いてくれました。陰性であれば外出は自粛であり、禁止ではないとのことでした。そのため、公園遊びならほかの子どもがいなければ1日1時間程度OKということでした。詳しく聞いてみると、濃厚接触者であるが、陰性だったため、陰性ならば子どもの精神衛生を守るなど子どもの福祉が最優先となるそうです。
14日間ひきこもることによって子どもの精神が乱れたり、身体的な安定が図れなくなったりすることもあるため陰性であれば気分転換も兼ねて散歩や公園遊びはしてもよいとのことでした。ただし、徒歩で行けて自宅から近い公園へ行くようにと指導されました。
もう1つ指導されたのは買い物について。買い物はスーパーなどに入っても良いが15分以内にとどめるようにといわれました。私達は夫が感染者のため買い物は自分が行かなければなりません。また、自宅内で隔離をしているので子どもを置いて買い物にいくこともできないため、小さい子どもがいてお留守番が難しい家庭においては買い物回数を少なくして1回15分以内であれば子どもを連れて買い物に行ってOKとのことでした。
■我が家の14日間のスケジュール
そんなわけで14日間の外出自粛、自宅待機がスタートしました。我が家のスケジュールについてここでご紹介します。
▽外遊びは週2~3日、買い物は週1回!
もともと自宅遊びが大好きな子どもたちのため、無理して外出をすることはありませんでした。ですが、やはりずっと家にいると外に行きたいと話すようになるため、週2~3日程度外で遊びました。家の近くの公園で近所の子どもたちがお昼ご飯の時間で誰もいなくなる時間を狙い、公園で遊ばせました。
念のため、遊具では遊ばせないようにし、自宅から三輪車やボールなどを持っていき、そういったものを使って広場で遊ぶように工夫をしていました。
また、軽く外に出るだけでも満足できるこのため、ゴミ捨てへ行く程度の散歩にとどめてもいました。それ以外は自宅で遊んでいましたが、自宅遊びもネタ切れになりますし、体力も余ってしまいます。そのため、身体を動かせるようにオンラインやYouTubeでできるリトミックを取り入れて自宅で行うようにしていました。これが大ヒットとなり、自粛解除した後も、しばらくは自宅でリトミックを楽しんでいました。
買い物は自治体の指示通りに15分以内を週1程度にし、子どもたちには商品に触れさせずカートやベビーカーに乗せるなどして対応していました。また、濃厚接触者である場合、陰性であっても毎日検温をして自治体に報告しなければなりません。子ども達はこれを機に検温に慣れることができました。
■大変だったことは何?
外出自粛が終わり、ママ友たちに事情を話したときに最も多く聞かれたのが何が大変だったか?ということ。我が家の大変だったことは、何よりも大変だったのは子どもにコロナウイルス感染症を理解させること。先ほどもお話したように我が家の子ども達はおうちが大好きなため、外出しなくても精神が乱れたり、不安定になったりすることもありません。
ですので、最も大変だったのは、新型コロナウイルス感染症が何かを2歳児に理解させることでした。
家にいるのにパパとは遊べないし、食事も一緒に食べられない。パパの部屋に入ってはいけない。それがなぜなのかを理解させることに苦労しました。
また、たまたま道でお友達とすれ違ったときに、子ども同士の接触を避けるようにしたり、こちらもあえて接触しないように避けることが大変でした。
子どもたちにとってはなぜいつも遊んでいるお友達と遊べないのか、触れ合うことができないのかが分からなかったようです。
▽子どもへ理解させるにはアニメが効果的!
繰り返し説明して理解はさせようと努力しましたがやはり理解に苦しんでいた子どもたち。そんな子どもたちがすぐに理解できたのは、アニメの効果でした。子ども向けアニメ番組などで新型コロナウイルス感染症についてやっていたものがあったのでそれを録画しておき、見せました。すると、すぐにパパの部屋に入れないことや、お友達と触れ合えないこと理解できたようです。
■子どもの精神面を優先にして14日間プランを立てることが必要
大人にとってはあっという間でも子どもにとっては長い14日間。子どもが飽きず、かつストレスが溜まらないようにスケジュール立てることが必要であると実感しました。これを機会に子どもにコロナウイルスについて説明するのもよいかもしれません。
現在は私たちが濃厚接触者に指定された時よりも医療の状況もウイルスの状況も変わってきています。自治体によっても新型コロナウイルス感染症に対する対応が異なってきています。まずは自分の居住する地方自治体の方針を最優先に従っていただき、あくまで参考としていただければ幸いです。
(まいどなニュース/BRAVA編集部)