「やっぱりイナバ!」豪雪に耐える物置にネット感嘆 「100人乗っても大丈夫」のCM撮影は“密”で自粛も
東北や北陸など日本海側を中心に記録的な大雪が続く中、ツイッター上で「やっぱりイナバ」「イナバ物置すごい」といった投稿が注目を集めています。写真には屋根の上の積雪にもびくともしない物置の姿。雪国のユーザーたちをうならせる背景をテレビCM「やっぱりイナバ100人乗っても大丈夫」でおなじみのメーカー、稲葉製作所(東京都大田区)に聞きました。
■SNSに投稿続々「社内でも話題に」
ーーツイッター上に「イナバの物置すごい」「やっぱりイナバ」「100人乗っても大丈夫」といった投稿文とともに、物置の上に積もった雪の写真が多数投稿されています。
稲葉製作所:「お取引先からもたくさんご連絡いただき、社内でも話題になっておりました。思いがけない出来事でしたが、このキャッチコピーが降雪に対する屋根の耐荷重強度を意味していることを多くの方に知っていただく良い機会となりました」
■北海道、東北、中越、北陸地区でよく売れる
ーー「多雪地型」「豪雪地型」という商品があることを知りました。
稲葉製作所:「物置やガレージ、自転車置場など15シリーズで多雪地型または豪雪地型の設定がございます。これらの違いは、屋根を支えている母屋中という部材の鋼板の厚みや構造を変えることで屋根の耐荷重強度にあらわれております」
ーーやはり雪国でよく売れるのでしょうか。
稲葉製作所:「北海道、東北、中越、北陸地区での販売が多くなっております」
■砂袋で屋根荷重試験
ーー雪の重みのテストも?
稲葉製作所:「実際に工場内にある試験場で社員が屋根に砂袋を載せ、一定の等分布荷重をかけることで、屋根材のたわみ測定しています」
ーーCMに登場する「イナバガレージGR N 3152S豪雪地型」の場合、耐荷重は?
稲葉製作所:「約8t以上の平均荷重に耐えることができます」
担当者は「積雪強度は一例、あくまでも目安です」とし、「雪の比重や環境により変化しますので、早めに雪下ろしをしてください」と注意を呼び掛けています。
■CM出演は成績優秀者?
「やっぱりイナバ100人乗っても大丈夫」のセリフと屋根の上の100人が圧巻の同社CM。最前列中央の同社社長を囲むように、カラフルな法被姿の99人が所狭しと並びます。
ーーこのCMはいつから?
稲葉製作所:「『100人CM』は1987年から放映いたしております」
ーー社長さん以外の99人の人選は、成績優秀な社員さんという噂を聞いたことがあります。本当ですか?
稲葉製作所:「正確には物置をご販売いただいております代理店のオーナー様が、前から成績順に乗っていただいております」
■コロナ禍、100人CMは…
ーーコロナ禍により密な状態は避けられています。CMの演出にもご苦労があるのでは?
稲葉製作所:「CM撮影は毎年8月に当社工場に設置した撮影会場で行っており、1年間の成績発表の場となっています。残念ながら2020年は、100人の撮影が密に当たるため自粛いたしました。早いコロナ禍の終息を願っております」
(まいどなニュース・金井 かおる)