インスタの写真に一目惚れ 保護された2匹の子猫は透き通るような美しい猫だった
「処分してほしい」と、愛護センターに2匹の子猫が持ち込まれた。センターから連絡を受けたボランティアが引き出し、2匹の里親を募集した。そのころ結婚を機に関西から東京に引っ越した西口さんは、猫のいない暮らしは寂しいと感じていた。
■子猫を処分してほしい
2017年5月、東京都動物愛護センターに、生後1カ月にも満たない2匹の子猫が「処分してほしい」と持ち込まれた。東京都港区で保護猫活動をしているボランティアがセンターから連絡を受け、5月31日に2匹を引き出した。引き出した当時は、下痢と猫風邪の症状があったという。
都内に住む西口さんは、ものごころついた頃からずっと猫と一緒に暮らしてきたが、結婚を機に関西から東京に引っ越した頃、実家にいた愛猫を亡くしていた。
「初めての猫のいない生活、とても寂しい思いをしていました。いつか必ずまた猫と暮らしたいといつも思っていました」
■美しい猫に魅了されて
西口さんは、愛護センターから子猫を引き出したボランティアのインスタで2匹を見て、一目惚れした。
「なんて儚く美しい子達なのだろうと思いました。まるで透き通るような2匹の姿と曇りのない眼差しにくぎ付けになりました」
譲渡が決まり、ボランティア二人で2匹を届けてくれた。2匹とも積極的に家中探検したり遊んだりしていたが、ボランティアが帰ってしまうと急に不安になったようで、2匹でぴったり寄り添い、ソファーの下から出てこなくなった。西口さんは心配になった。
「生まれて初めてのテレビもとても怖かったようで、数日はテレビをつけると慌てふためいてソファーの下に避難していました。それでも初日から、寝る時は必ず私にぴったり寄り添って寝ていました」。
2匹を引き出したボランティアは、2人合わせて「永遠の詩」という名前をつけてもらっていた。2匹とも自分の名前を認識していたので、名前は変えなかった。
■コロナ禍でも2匹がいるから幸せ
永遠くんは甘えん坊の末っ子でジャイアン気質。みんなの気を引きたい時はドアの上に飛び乗って注目を集めようとする。ドアを開けたり引き出しを開けたり高い所に登るのが得意だ。詩くんはのんびりどっしりおおらかでとても優しい子。暴れん坊の永遠くんにボッコボコにされてもめったに怒らない。とにかく食いしん坊で、いつもご飯の時間の1時間前からキッチンでスタンバイしているという。
西口さんと夫との会話はいつも2匹のことばかり。
「コロナ禍でステホームと言われている時も、2匹がいてくれたので全く苦になりませんでした。むしろいつも一緒にいられて幸せな時を過ごせました。永遠と詩がいなかったらストレスが溜まっていたと思います」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)