「こんな話、本邦初公開です」奥田瑛二インタビュー 2人の孫娘を同時に抱っこするため筋トレする日々

これはスクープかもしれない。御本人曰く、本邦初公開の話。昨年古希を迎えた俳優で映画監督の奥田瑛二(70)が、最後の恋をしているという。本格的に付き合い初めてからというもの、筋力トレーニングに励み、ベッドもシングルサイズからキングサイズに買い替えたほど。しかも「“幸せ”という言葉を心から口にできるようになったのは彼女たちのお陰」と、どうやらお相手は一人ではないらしい。ついに奥田も老いらくの恋!?気になるその意中のお相手を恐る恐る尋ねると、現在3歳と5歳の二人の孫娘のことだった。稀代の色男・奥田瑛二が、ついに“奥田瑛ジイ”になった。

長女で映画監督の安藤桃子(38)、そして次女で女優の安藤サクラ(34)はともに一児の母。奥田はその孫娘に“ジイジ”と呼ばれる祖父ライフを送っている。「孫は二人とも女の子ですから、それはそれはこの世のものとは思えぬほどに可愛らしい。あまりに可愛らしいものだから、我が娘二人に『孫は君たちの10倍可愛いぞ!』と言ったら…マジで怒られました」と目に入れても痛くないほどに慈しんでいる。

実年齢では古希を超えるが、体感的には46歳だという。その張り合いを与えてくれるのは、やはり孫娘たち。「5歳の孫が17.5キロ、3歳の孫が15キロくらい。一人を抱っこするともう一人が“私も抱っこ!”と来るものですから、二人を同時に軽々と抱っこできるように体を鍛えて筋力をキープしています。孫に対して絶対に根をあげない、それが僕に課せられた任務。目標は“ジイジでも一番”です。その気持ちが生きる張り合いになる」とアンチエイジングで精神も肉体も若々しい。

もう一つ、ジイジとして大切な任務と自負していることがある。それは「決して孫を溺愛しない」こと。「親には親の叱り方があるように、ジイジにもジイジなりの叱り方がある。僕はジイジが一番叱れる立場にいなければいけないと思っています。甘やかすだけのジイジでは孫のためになりませんからね」と見事なまでの育ジイぶりだ。

妻・安藤和津(72)との夫婦円満にも孫が一役買っている。「僕が孫を厳しく叱ったりすると、すかさず妻がフォローしてくれます。そういった部分でも、孫の世話はうちの妻の協力なしにはできない」と感謝し「孫ができて僕が変わったことを妻が一番感じていると思う。僕の中でジイジになって新しい世界の扉が開いたような感覚があるし、“幸せ”という言葉を心から口にできるようになったのも孫たちのお陰。こんな話、本邦初公開です」としみじみと幸せを噛みしめている。

俳優としての野望も新たに生まれた。娘・サクラが女児向け特撮ドラマ『魔法×戦士 マジョマジョピュアーズ』に声優として関わったように、孫世代が夢中になる子供番組への出演が夢だ。「娘が子供番組で声優をやっていたでしょう?あれは羨ましかったなあ」と俳優として嫉妬しつつ「僕だったら、忍者の里の長老のようだけれどアニメチックにツッコミやボケも入るようなコミカルかつ奇妙なジイジを演じてみたい」と具体的なイメージトレーニングもできている。

というのも、3歳の孫にとある作品を見せたときの反応が嬉しかったからだ。それは奥田主演デビュー作の特撮ドラマ『円盤戦争バンキッド』(1976年)だ。「DVDを見せながら孫に『これジイジなんだよ』と言ったら、最初は『え~?』と驚いて信じてくれなかった。でも次に家に来たときに孫がDVDを指さして『これ見たい。ジイジだもんね。カッコイイ』と言ってくれた。嬉しかったし、内心『やったぜ!』とガッツポーズしました」と誇らしげ。孫にメロメロの“奥田瑛ジイ”。今が人生で最高に幸せな時間になっている。

2月20日公開の柄本佑主演映画『痛くない死に方』に出演。在宅医療を題材にしたヒューマンドラマで、河田(柄本)に新たな道を示す在宅医の先輩・長野浩平を演じている。義理の息子で主演の柄本との共演に奥田は「お互いにいい意味での緊張感がありました」と楽しんだようだ。

(まいどなニュース特約・石井 隼人)

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