確定申告スタート!競馬界のレジェンドは苦手スマホでゴールできる?アナログ人間・武豊の挑戦
2020年分の確定申告がスタートした16日、”競馬界のレジェンド”武豊騎手(51)が大阪国税局(大阪合同庁舎第3号館)でスマートフォンを使った電子申告「e-Tax」を模擬体験し、納税PRにひと役買った。自身は屈指のアナログ派として知られるが、意外にサクサクとクリア。申告アプリの使いやすさをアピールした。
図らずも、これは最高の人選だったかもしれない。生粋のガラケー派だった「武豊」が「スマホ」を使って電子申告「e-Tax」するというのはちょっとした事件。意外なコラボ実現に注目が集まった。
国税庁では、新型コロナウイルスの感染防止の観点から確定申告会場の混雑緩和を図り「三密」を回避するため「e-Tax」の利用を広く呼び掛けている。そこへ、著名人枠でも屈指のアナログ派の武豊さんが招かれた。
この日は、昭和40年1月1日の生まれの申告者「国税太郎」として国税庁ホームページにアクセスし申告書を作成していくという設定。女性職員のアドバイスを受けながら手順を追って、必要事項を打ち込んでいき、5分ほどで無事にゴールした。
「初めての体験でした。案内に従って入力していきましたが、非常に分かりやすかった。スマホは決して得意じゃないけれど、正直簡単にできる。きょうから確定申告がスタートするわけですが、新型コロナウイルス感染拡大の中、e-Taxは非接触型なので非常にいいこと。多くの人にトライしていただければ…。ほんと、思ったより簡単にできた」
実は半年ほど前にスマホデビューしたと言い、現在はガラケーとの併用。もっと悪戦苦闘すると思いきや、スムーズに入力するあたりはさすが。華麗な手綱さばき同様にスマホ巧者ぶりも発揮したわけだが、申告アプリの使いやすさもアピールする形になった。
確定申告に関しては毎年、税理士と量子夫人に任せきりだというが、これなら自分でもできそうといわんばかりの勢い。「丁寧な案内でしたし、何より自宅でできるのもいいですね。オススメです」と笑顔をのぞかせた。
そんな武豊さんはデビューして35年。第一人者として活躍し、生涯獲得賞金は50億以上ともいわれる。納税については「これまで締め切り期限の3月15日が自分の誕生日だから忘れることはなかった。これからも有益に使っていただきたい」と話した。
今週末の21日には今年最初のG1フェブラリーステークスが行われ、一昨年の覇者インティとのコンビで臨む。前哨戦の東海ステークスでは逃げて早々とバテて、12着と惨敗している。しかし、極端な能力の衰えはなく、自分のリズムで運べるようなら勝利をつかんでも不思議はない。勝てば35年連続の重賞勝利ともなる。
「今年最初で51歳最後のG1になります。来年のこの時期にたっぷりと確定申告できるようにしたい。この仕事は賞金が表に出ているわけで、活躍すればそれだけ賞金が入ってくる。たくさん税を払える方がいい」
武豊さんが大阪国税局でPRイベントに参加するのは初めて。今回の人選についてスタッフは「関西在住の方で有名な方ということで声を掛けさせていただきました」とし「そこまでアナログ派だとは知りませんでした。”狙った”わけではありませんが、これだけ報道陣の方が集まっていただけたのは何よりです」とニンマリだった。
なお、電子申告「e-Tax」はパソコン、スマホ、タブレットで24時間どこからでも対応可能。また国税庁では確定申告会場の混雑回避を図るため、昨年に引き続き申告納付期限を1カ月延長し、本日16日から4月15日までとし、各会場で事前予約を受け付ける。
(まいどなニュース特約・山本 智行)